シャルマン (ページ9)

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第五章学校ページ9

私たちが通う学校は、筑波大附属高校。

共学の全国トップだ。

元々、廉は勉強嫌いだったんだけど、中学３年間仁と

私で教え続けたらまさかの合格。

掲示板には、この前の中間テストの順位が貼ってあった。

1位は、私だった。

そして2位が仁。

これは入学当時から崩したことがない。

なんか当たり前だ。

バレー部の朝練をこなし、ホームルームを終えて、担任の数学が始まる。

数学は主要５科目のうち、２番目に嫌い。

一番は理科。

つまり、理系がきらいで文系が好きな典型的な女脳ってこと。

文系なんだけど、まだ2年だから理系もとらなくてはいけない。

昼休みには必ず4人で弁当を食べる。

そんな私たちを周りの人々は『奇跡の4人組』とか言ってるらしいが、どうせ顔だろう。

廊下を4人で歩くだけで、噂はたつし最悪。

食べるところは屋上。

ホントはダメなんだけど、仁がかぎを開けてからはこうなった。

ここは、割と好き。

下には、ベンチがポツンと置いてあって周りには木が

ある。

心地よい風と弁当。

｢なあ、凛。｣

廉に話し掛けられた。

｢おまえ、バスケ部の間山先輩に告られたんだって？｣

｢ん。そうだけど。｣

恋愛話はあんまり好きじゃない。

告られるのはもう日常化してしまった。

大して話もした事がないのに、外見だけで言い寄ってきたりする。

小学生のときに呆れてしまって、頑なに断り続けている。