知りたがり[トラファルガー・ロー]

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島に着いたハートの海賊団一行。

「いいか？一人で絶対行動するなよ。敵と遭遇しても無闇に飛び込むな」

『分かった』

今回は前に島にAを連れて行った時のことを踏まえ、Aが人に攻撃をできるだけしないように強く念押しする。


今はAを連れて町を回っているが、心なしかAの目がキラキラと輝いている様に見えた。

まるで、知らないことを必死で取り込もうとしている子供のような。

「A。楽しいか？」

『うん。楽しいよ』

"楽しい"とは、きっと今までのAなら理解することすら無理な話だっただろうが。

感情が戻った今。本当にAは楽しそうに目を輝かせている。

自然とロー達の表情も穏やかになる。


『いいなぁ。ロー達は。今までもこんな町を沢山見てきたんでしょ？』

「あぁ！飽きるほど見てきたぜ！」

「Aもこれから俺達と一緒に沢山見ていけばいい。急ぐ必要は無い」

『...うんっ！』

Aがフワリと笑った。


Aは笑うことが増えた。


......................................................

「トラファルガー・ローをキナン島にて発見しました！！」

「No.366は一緒か！？」

「はい！間違いありません。ただ...」

白衣の男に一枚の写真を差し出す。


「何だこれはっ！！どういう事だ！！」

写真を見た途端に、男は怒りの感情を露わにして怒鳴り散らした。

「何故コイツが笑っている！！」

「それは...」

「クソッ...クソッ！！最高傑作だったんだぞ！！」

男は暫く頭を抱えていたが、不意に口を開いた。


「...コイツに記憶は戻っているのか？」

「おそらく戻っていないでしょう。記憶が戻れば精神崩壊は免れられないでしょうから」

「そうか...そうか！それは使えるぞ！！」


男は不気味な笑みを浮かべた。


「すぐにでも"アレら"を送り込んどけ」

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