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アルカリレットウセイ ページ1

かっこよくて勉強もできる兄。
可愛い妹。



...それに比べて、私はどこといった特徴もない。



親から期待されている兄。
愛らしい妹。


私は…劣等生。






勉強も誰より頑張らないと周りの子達に追いつけない。それでも、周りの子達が凄い、と思い込んで逃げている私。



皆と話してても、私がうまく話せないから
皆私から離れていく。性格が合わないだけ。と、決めつけている私。



現実から目を背けている…私。



「はぁ…。」


不意に零したため息には、劣等感と無個性な自分への嫌悪、それと同時に、分かっているけれども変わろうとしない自分への嫌悪が混じっていた





皆が離れていかないように精一杯彩って、
それなのに、自分の意志と反対に、皆は、離れていく。



頑張ったのに。皆が離れていくと、そんな言葉が頭をよぎって、そんな私が手に持っているのは、鋭い刃物。



何がいけなかったのか、どこを直せばいいのか、分からない。そんな自分が嫌いで、頭の中で、自分を刺す。何度も、何度も。



こうすれば、無愛想な自分を、コロせる気がして。少し落ち着くの。それでも、私は、変わろうとはしない。何でだろう。



今確かに、変わりたいと思っているのに。
変わらないと、いけないのに。





『何を頑張っても、出来ない。』





頭を過ぎったこの言葉。私の全てを、指しているように思えて、また、自分を刺す。






いつも、いつも。みんなが頑張っているから、私は頑張らなきゃって。でもそれは、結局周りに流されているだけで。自分がしたいことでは、ない。



勉強だって、しないといけないから、しているだけで。それでも、頭がいいという訳では無い。





『_これは、誰の人生?自分の意思は、無いの?周りに、流されているだけ?』



もうひとりの私が、語りかける。



…違う。これは私の人生。ちゃんと、自分の意思でやってる。


ちゃんと分かっているつもりなのに、自分の考えが、分からなくて。
そんな声から逃れるように、横を向く。


ふと、目に入った窓から、何気なく、空を見上げる。



窓一面に広がる空は、私とは正反対で。どこまでも、どこまでも、澄み渡っていて眩しくて。


何故か少し憎らしかった。

*


このお話は、アーヤちゃんが、出来のいい兄妹への劣等感や、周りとの関係を作者が妄想しまくってできたお話です。

特にオチはありません。

ご閲覧ありがとうございました。


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林檎売りの泡沫少女→



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作者名:パンプキン | 作成日時:2018年3月27日 0時

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