#461 ページ11
「おら、席つけよー!話し始めるぞー」
ガラッと開いた扉から顔を出したのは…
天元「よし…皆揃ってんな」
式典時限定のスーツ姿でC組の名簿を持った宇髄先生だった
「うずてんじゃん!」「C組の担任宇髄先生なの!?」
天元「おう!そーだぞ、喜べ!」ニカッ
嘘…え?ドッキリとか?いや……だって…っ
こんなにクラスメイトも嬉しいメンバー揃いで、それだけでも幸せな気持ちでいっぱいなのに……
目の前の情報に思考がついて行かなくて固まっている私に、カナヲ達がこちらに視線を送っているのに気が付いた
すると、それぞれが席に着いた途端…
ブーッブーッ…
ポケットの中の携帯が震えて、こっそり確認してみると
梅A!超ラッキーじゃん!
そのメッセージを読み、直ぐに顔を上げて梅ちゃんの方を見ると
嬉しそうにこっそりとピースをして見せてくれていて、それに応える様に私も首を縦に振った
天元「一二年の時に担任した事あるやつも、今年が初めてな奴も居ると思うが改めて…今年一年 C組の担任になった宇髄だ。宜しくな
三年は選択教科もあるし、中には美術を選択してくれる奴もいるだろうから
授業でも関わりのあるメンバーも出てくると思う
そして何より、今年一年はお前らにとっていろんな意味で特別な一年だ
一人残らず悔いの無い時間にするようにな
その為なら俺も全力でサポートするつもりだから、お前らも遠慮とかせずに頼ってくれ」
……最後の一年
分かってはいる事なのに、宇髄先生の口からそれを聞くと少しだけ胸の奥がチリっと痛んだ
皆と過ごす学校生活 最後の一年…
卒業したって会おうと思えばいつだって会える
それなのに…"最後"と言う言葉はやけにリアルで
卒業した先の未来の事は、私にとって まだ真っ暗な闇の中にある架空の世界の様に思える
一年後には、もう私達は誰一人として ここには居ないという当たり前の事実
まだ始まったばかりの一年も、きっとあっという間に過ぎ去ってしまうのだろう
さっきまで感じていた期待と高揚が…
不安と迷い…胸の中のざわめきとずっと抱えてる劣等感に包まれていってしまう様だった
どうしてこの時、もっと早く気付か無かったんだろう
私はずっと、
…私の知らない所で、"最後のチャンス"が目の前までやって来ようとしていた
39人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモネード - なんだかますます二人の距離が離れていきそう……。さすがに昨夜の事を思うと中々寝れもしなかったのかなぁ?それにしても無一郎くん、帰ってきたら真っ先に宇髄先生の所に行って一言いいそうな気がする……。 (2021年8月19日 3時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 姉の蜜璃ちゃんに似て、スタイル抜群ですからねー!遂に先生に直接 昨日の事を聞いちゃいましたね…宇髄先生は一体何て答えるのか…。その返事によって、どんな未来に進んでいってしまうのか…。まだまだ安心出来ませんね… (2021年8月18日 18時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 夢主ちゃんの水着、きっと大胆なんだろうなぁ〜〜。4人で選んだからね。でも昨夜の事を未だに引きずっているのか、まだ宇髄先生のことをちゃんと見れないし、名前を聞くだけでも心臓が脈うつしねぇ……。このままじゃ、童磨か無一郎くんにとられちゃいそう……。 (2021年8月17日 22時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» この先、宇髄先生にとっては 事情を知る二人の存在が大きな支えになるかもしれませんね。そしていよいよ二日目!先生の昨夜の行動で寝不足な夢主…ハードな一日の始まりですが、この調子で大丈夫でしょうか…? (2021年8月17日 9時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 電話の相手は煉獄先生だったのね( ´Д`)=3よかった〜〜。宇髄先生も少しは心のモヤモヤは晴れたかな?夢主ちゃんを幼い頃から知っていて、傍で見守っていてくれた二人だからこそ、悩みを相談できるんだよね。これからどうなっていくのかなぁ…。 (2021年8月16日 0時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:P | 作成日時:2021年7月23日 23時