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玉森side
で、まぁそれから月日は経ち。
2人で仲良く幼稚園を卒園して、同じ小学校に入学することにも成功。
すんごい嬉しかった。
俺、またAと一緒に生活できるって分かって。
Aも、また裕太と一緒だね!って微笑みかけてきてくれたんだよ。
その笑顔が可愛すぎて本当に俺のものにしたかった。
多分、もうこの頃には俺がAに抱いている気持ちはただの友情なんかじゃなくって、恋なんだ、って幼いながらに気づいてしまったんだ。
親に買ってもらった紺色のランドセル、それを1番に見せたかったのはAだったし。
で、ピカピカの小学校1年生になり、Aと同じクラスになることにも成功。
なんか、名簿見た時、自分の名前よりも先にAの名前を必死になって探したもん。笑
…でも、俺はその中で人生の中で結構なしくじりをしたと思う。
それは、俺とAの苗字が、花瀬、と玉森、というは行とた行という大きな差があるから。
俺のクラスにはた行の名字の人が多くて。
なんか、入学して一番最初の席ってさ、自分の出席番号順で座るじゃん?
小学校のときの席が廊下側、窓側、真ん中ってあるんだけど俺は、ちょうど真ん中にいて、Aは窓側だったのよ。
まず、同じ列にいないことで愕然とするじゃん。
で、しかも俺より背小さいのに名前順のせいで俺よりも後ろの席にいるの。
Aを常に視界に入れとくことが出来なくて心底辛かったよね、うん。
だから、基本ずっと斜め後ろ向いてた。
Aのこと見れるように。
俺が見つめてた時のAが笑ってたらすごく嬉しくて楽しい気分になるし、Aの表情1つ1つに毎回一喜一憂してたんだ。
そして、俺Aにカッコいいって言ってもらいたくて、走るのも頑張って練習した。
だって、足の速い男子ってカッコよくない?
だから毎日練習して頑張って上手くなったと思う。
それから、小学校6年間はずっとクラス一緒だったんだよ、俺とA。
周りの友達からはあまりの仲の良さにお前ら付き合ってるの?とか言われて、そんなことねぇよとか否定してたけど内心はガッツポーズが溢れてた。
小学校生活は結構楽しかったと思う。
毎年クラス替えがあったから、その時だけAと席が離れてたけどそれ以外はずっと楽しかったんだ。
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作者名:百花 | 作成日時:2021年2月2日 16時