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No.9 ページ9

いよいよガラルへ旅立つ時、私は相棒たちをフタバタウンの実家に預けた。


連れていってあげなさいよ、今までずっと一緒だったのに、と惜しむ母の声は耳に痛かったが、私はもうポケモンバトルから離れたいと思っていたのだ。


もちろん自分の手持ちのポケモンたちには何の罪も無いし、長い付き合いの彼らを置いて1人旅立つことに罪悪感を感じないはずは無かった。


しかし、私は新たな土地で、チャンピオンとして、トレーナーとしてではなく、普通の人間として日々を静かに暮らしてみたかった。


加えて、ガラル地方にはマニューラを除いて私の手持ちのポケモンたちはいずれも生息していないということを知り、大切な仲間に慣れない土地で余計な負担をかけることを危惧したことも、理由の1つだった。



実家で過ごした最後の夜、最も長い付き合いだったエンペルトは、一晩中私の傍を離れなかった。


ごめんね、と泣く私を見て、同じように悲しみをたたえた顔をしながらも、私の感じる息苦しさや辛さを、すべてをわかってくれているようだった。



結局、何かあったらいつでもすぐに帰ってこれるようにという母の言い付けで、ムクホークだけを連れていくことになり、私は飛行機を乗り継いでガラル地方へ足を踏み入れた。


そして、彼と出会い、恋に落ちた結果、今に至る。我ながら笑えない話だわ、と冷静に考えることができるようになった頃には、ムクホークはフタバタウンの上を緩やかに旋回していた。

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狼(ろん)(プロフ) - くずをさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです!これからも少しずつですが更新しますので、よければ是非ご覧ください! (2020年2月2日 23時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - MOMOさん» ありがとうございます!なかなか更新できず、申し訳ありません…(汗)ゆっくりですが、これからも更新していくので、是非お付きあいください! (2020年2月2日 23時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します!あなた小説面白くて大好きですこれからも応援してます! (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
MOMO - 好きです!次の更新待ってます! (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます、気に入っていただけて嬉しいです!これからも、よろしければお付き合いください(*´ω`*) (2020年1月9日 16時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狼(ろん) | 作成日時:2019年12月28日 23時

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