No.16 ページ16
悔しさを、全部ぶつける。
そのフレーズに、私の奥でむくりと何かが起き上がった。
私の感情を見て取ったシロナさんが、名案でしょ?と微笑む。この感覚は、かつてトレーナーだった頃、初めてバトルに負けた時の感覚によく似ていた。
「うん、それすっごく良いと思う!肩慣らしなら私も協力するよ、久々にまたAちゃんとバトルしたいしねっ」
「私もっ、手合わせ御願いします!!」
「ノンノン、アナタたちばかり、ズルいデス!ワタシも入れてくだサーイ!」
「わ、私も!」
ナタネさんがキラキラと目を輝かせる横でスモモちゃんがビシッと手を上げ、メリッサさんが身を乗り出してきたのにスズナちゃんも慌てて便乗する。
「ほほほ、若いって良いわね……
後は、あなたの気持ち次第ですよ?」
そして、キクノさんの言葉を合図に、全員の視線が私に集まった。
スカートを握りしめていた拳をほどく。
私は顔を上げて、1人1人の目を見て言った。
『……やってみるわ、私』
この気持ちをぶつける相手も、この思いを解消する方法も、その一択であるような気がした。私の中に、仕舞い込んでいた意地とプライドが蘇ってくる。
時間はかかるかもしれない。
でも、やるしかない。
私は決意を込めて立ち上がった。
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狼(ろん)(プロフ) - くずをさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです!これからも少しずつですが更新しますので、よければ是非ご覧ください! (2020年2月2日 23時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - MOMOさん» ありがとうございます!なかなか更新できず、申し訳ありません…(汗)ゆっくりですが、これからも更新していくので、是非お付きあいください! (2020年2月2日 23時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します!あなた小説面白くて大好きですこれからも応援してます! (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
MOMO - 好きです!次の更新待ってます! (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます、気に入っていただけて嬉しいです!これからも、よろしければお付き合いください(*´ω`*) (2020年1月9日 16時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狼(ろん) | 作成日時:2019年12月28日 23時