No.12 ページ12
「それにしても、どうしてこんなに急に、帰ってこようなんて思ったの？」
「そうそう！何かあったんだろうなぁ、とは思っていたけど……。久しぶりに会ったと思ったら、髪も服も、昔と雰囲気が180°違ってゆるふわ系になっててビックリしちゃったよ」
ひとしきりこの3年間のシンオウについて話に花が咲いた後、シロナさんとナタネさんが、その場を代弁するように聞いてきた。
確かに、シンオウを発つ前の私は、染めていないままの黒髪を胸元まで伸ばしていて、服も基本的にはパンツスタイルで、全体的にクールな系統でまとめていた。
3年ぶりに帰って来た私は茶髪のボブで、フェミニンな服を纏うようになっていたのだから、ただでさえ急な帰省で驚かれているのに尚更驚かれてしまったのだろう。無理もない。
…あの日のことを思い出すと苦い気持ちが途端に込み上げてくる。
掌で包んでいたカップの紅茶を一口飲んで、一旦心を落ち着かせる。ふう、と息をついてから、私は皆に事の成り行きを説明した。
＊＊＊
「ええーーっ、そんなの絶対に許せません！！」
「そうですよ！今ここにいたら、私とルカリオでこてんぱんにするのに！！」
私が話し終えると同時に、スズナちゃんとスモモちゃんが身を乗り出して抗議し始めた。
私以上に2人が怒っていることに若干驚きながらも視線を反らすと、キクノさんが困ったように笑った。
「私も、この年になってもこうしてトレーナーを続けている身だしね、ポケモンバトルに熱中する気持ちもよく分かるけれど……。そのキバナって子も、あなたの優しさに甘え過ぎているのかしらねぇ」
「でも、いくらポケモンがスキでも、記念日は優先すべきだと、ワタシ思いマース…」
「どうなんだろう。彼氏さんは、Aちゃんとの記念日を覚えていて、そういうスケジューリングをしたのかな？」
『わからないわ。けど、もういてもたってもいられなくなっちゃって…。
今までの私から変わりたいって思ってたし、彼からも可愛いと思われたくて、ガラルではこんな風にイメチェンして過ごしてたんだけど。それも今となっては、ちゃんと意識してもらえてたのかどうか……』
言いながら悲しくなってきて、言葉が尻すぼみになっていく。皆が気遣うように私を見つめる中、それまで顎に手を当てて考え込んでいたシロナさんが、ゆっくりと口を開いた。
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狼(ろん)(プロフ) - くずをさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！これからも少しずつですが更新しますので、よければ是非ご覧ください！ (2020年2月2日 23時) (
レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - MOMOさん» ありがとうございます！なかなか更新できず、申し訳ありません…(汗)ゆっくりですが、これからも更新していくので、是非お付きあいください！ (2020年2月2日 23時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなた小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
MOMO - 好きです！次の更新待ってます！ (2020年1月30日 16時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
狼(ろん)(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます、気に入っていただけて嬉しいです！これからも、よろしければお付き合いください(*´ω｀*) (2020年1月9日 16時) (レス) id: 05bb7f03fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狼(ろん) | 作成日時：2019年12月28日 23時
