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火神「言い方ひでぇな!!..まぁ、正直言うと..」
火神「部活終わったあと、謝りたいのとAに会いたいのとで必死になって家まで行ってさ」
火神「いざ家についたら昨日のこと思い出して..A怒ってたらどうしようとか」
火神「それでインターホン押す勇気いまいち出なくてああなってたわけ..」
火神「..まあ、確かにやってることストーカーと変わんねえな俺..」
紅茶を飲みつつ、話すときは恥ずかしそうに俯きながら
過程を離してくれた大我。
こうやって続けて1人喋りするときは、相当恥ずかしがってる時だって__
私いつからこんなに大我のこと分かるようになったんだろう。
「ふふっ、私と同じこと思ってたんだね」
火神「..え?」
「私もね、大我怒ってたらどうしようとか、色々考えて怖くなったけどやっぱり会いたくて」
火神「..昨日は、本当ごめん。Aに八つ当たりするようなことして」
「私の方こそごめんね!大我の気持ち全然考えれてなくて」
火神「いや、ただ俺が嫉妬してただけ..黄瀬にも紫原にも、他の男にもそんな可愛い顔見せてほしくねえし」
「..これも嫌だったよね..?」
そう言って、私は机の上に置いてある昨日のブレスレットを指さした。
火神「これは、ダサいとか言ったのまじで悪かった。..ただ、俺ともまだお揃いのものなんて1個もねえのに..って思ってイライラした。ごめん」
「私こそごめん、でもこうやって大我の気持ち聞けて良かった..あと、これ..」
昨日、実はブレスレットを買う時に似てる種類を2つ見つけた。
黄瀬君と紫原くんのはシンプルなデザインだけど
私のは小さく裏に英語が表記されている。
”I'm Yours”って。
何が決め手だったか分からないけど、私も大我とお揃いが良かった。
そう思い、白色と赤色のブレスレットを1つずつ買った。
火神「何..これ?」
「実はね、同じように見えるんだけど黄瀬くんと紫原くんとは同じじゃないの!」
火神「...え?」
「形もちょっとだけ違って、裏に英語が書いてある!私はそっちを買ったから、大我にもあげる!」
火神「..じゃあ、俺とお揃いってこと?」
「うん..!」
そういうと、ふわっと大我に抱きしめられた。
いつもの柔軟剤の香りに包まれて安心する。
火神「ありがとう」
そういう大我が目の端に見えて
切ないような嬉しいような目元にふいにキュンとした。
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作者名:RIERU | 作成日時:2020年10月27日 9時