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躾 9 ページ9



「……」

国見「……」



無言だ。
何故かわかんないけどお互い口を開かない。


あれだあれ。ケンカしたときのカップルみたいなやつ。





少し歩いてから彼は廊下の一角にあるロッカーの前で足を止めた。






国見「……あーあダルい。帰っていい?ってか帰るね」









「……は?」



それは唐突にいわれた。

訳がわからずあんぐりと口を開くと。



国見「なにアホ面してんの」

と、クスクス人を小馬鹿にするように笑った。
ナニコイツ




「え、まって。案内とかそれ以前に少し歩いただけだよね?」

国見「そうだねー。帰っていいかな」

「なのに疲れたの……?」

国見「うん。帰りたい」

「…………」





ナニコイツ!!!※大事なことなのでもう一回

呆れを通り越して何も言えないわ。




「……………わかった。帰っていいよ私一人で行くから……」


無理に案内させるのも気が引けるしね、と
国見くんの方を向かずに私はそう告げ歩きだした。


国見「…………」





角を曲がるところでちらっと彼を見ると
私のことなんてほんとにどうでもよさそうにスルーし、
スマホをいじってる。








「…………」









うううっ……




「…………ねぇ!そこはやっぱり案内するよ、とかいってよ!?」



私は引き返し、国見くんのそばに歩み寄って睨みつけるような勢いでそう言うと、

彼は、待ってました。と言わんばかりに目を細目ながら
口端を満足げにあげた。





国見「はぁ?なんで?さっき自分で行くっていってたじゃん?」

「う、……」

国見「自分がいったことはちゃんと責任もてよ」

「ご、ごめんなさい……」




なんで私がこんな年下に……!?地味にいたいところついてくるし……っ
イライラを隠して私は眉を潜めながら謝った。


すると彼は考えを変えたのか、まぁいいけどと呟き、



「え、じゃあ案内してくれるの?」







国見「うん。でも……




『Aはご主人様に迷惑をかけて歯向かってしまうダメな召し使いなんです』って、言えたらね……?」
 

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ひじーり - 第4話のことなのですが、この学校はほとんど男子校という設定なのに女子の大群がいるのはなぜなのですか? (2018年4月9日 15時) (レス) id: e4bd38afc8 (このIDを非表示/違反報告)
無気力零架 - とっっっっっても面白いです〜!更新楽しみにしてます♪頑張ってください! (2017年1月15日 13時) (レス) id: 32ad5987ef (このIDを非表示/違反報告)
じゅうな - キュン死しそう (2016年12月3日 22時) (レス) id: 7c6c201db7 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - りんりんさん» 白布くんかっこいいですよね……もうほんと鼻血もんです (2016年10月29日 18時) (レス) id: 6191065700 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - いわみんさん» コメントありがとうございます!これからも頑張らせてもらいます! (2016年10月29日 18時) (レス) id: 6191065700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イヴ | 作者ホームページ:http://omenjinnn66kyouko  
作成日時:2016年8月7日 17時

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