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7話 ページ7

それから日を置いて、カントクのリコから知らされたのは、神奈川県の強豪校・海常高校との練習試合。


海常高校と言えばキセキの世代、黄瀬涼太擁する学校。



「面白そうですね」



そんな中でも、特にプレッシャーを感じることも無く笑っていた後藤。


さすが自ら天才と謳うだけはある。



「黒子から見て、後藤とその黄瀬ってやつ、どっちが強いんだ?」


「……個々の能力的にはきっと後藤くんです」


「は?」


「ただ、後藤くんの性格を考えると、本気を出さないと思うので何とも」



黒子は得意の人間観察で得た彼の自論を伝えた。


黒子から見た後藤という人物は、一言で言うと秘密主義。


本当のことは言わないが、嘘も言わない。


ただ、バスケットプレイヤーとしての実力は本物。



「もしも彼が本当にキセキの世代であるなら、まだ黄瀬くんに勝ち目は無いと思います」


「は?」


「恐らく、キセキの世代と謂われる天才集団で、最も相性が悪いです」



後藤はため息を吐いた。



「ねぇ、気になるなら自分に直接聞きに来なよ」


「っ」



火神も黒子も、思わない圧に背筋が凍る。


クラスが違うのだが、移動教室で廊下を歩いている時に、不意打ちでかけられた圧。


他の生徒たちは気づいてないようだ。



「知りたいことなら教えてあげるよ。
黄瀬涼太くんとは直接マッチアップしたことは無い。
けど、彼が当時のままなら自分が勝つよ」


「……それほどか」


「君は自分にすら勝てないけど、きっと彼にも勝てない」



後藤はそう言うと、黒子の肩を優しく叩いた。



「君が鍵になるんじゃない?」


「そう、ですね……」


「君が過去の仲間を取るのか、今の仲間を取るのか、自分は分からない。
けど、壁は必ずあるよ」



それを覚悟しときなね。


と小声で告げて、後藤は自分の教室に入っていった。


彼独特の圧から解放された二人は、緊張感を吐き出すように息を大きく吐き出した。

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美園(プロフ) - 更新ありがとうございます!めっちゃ好きです (1月2日 18時) (レス) @page42 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続き待ってます!! (12月27日 10時) (レス) @page41 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ君。(プロフ) - 夢主君かっこいいですね!更新楽しみにしてます!無理せず、がんばってください! (2023年3月31日 22時) (レス) @page10 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩こんぶ | 作成日時:2023年3月18日 23時

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