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第弐話だ! ページ3

ガヤガヤとごった返す人々





そんな人の波を掻き分けながら七海〜!と自分の名を呼びながら向かってくる





小走りでやって来た彼の顔にはうっすらと汗が滲んでいた





多分慌てて来たんだろうな






『悪いな、待たせた』



「いえ、何も問題ありません」






この人が遅れてくることなど最初から想定済み





別に寒露慈さんが時間にだらしないというわけではない






原因は十中八九、五条悟(あの人)だろう





あの人の寒露慈さんへの執着は並々ならぬものがある





寒露慈さんがいる所に必ずいる





仕事中の話をしていてもべったりだ





隙あらばずっとひっついてる





それは高専時代から変わってない





長い付き合いなのか寒露慈さん本人は大して気にしていない





この人が単身で来ること事態、かなりレアなことだ







おそらく此処に来るまでに一悶着あったに違いないだろう





『すまないな!悟と少し話してたんだ


何故か門の所で仁王立ちしててな、なんとか通してくれたんだ』



「……よく五条さんが許しましたね」



『ああ、帰ったら悟の言うこと何でも聞くと言ったらすんなり通してくれたんだ!』



「……そんなこと言ったんですか?」






私の信じられないという視線に対し




寒露慈さんはニコニコとおう!と元気よく返事をする




あの人相手に何でも言うこと聞くなんて言葉を言えるのはかなりの命知らずだ





「はぁ、なんでそんなこと言ったんですか……


貴方なら嫌と言うほど知っているでしょう、五条悟がどんな人間か」




『いや、ああでも言わないと通してくれそうになかったし……



それにアイツだってそこまで無茶なことは言わないだろう


精々、使い走りにしたり何か奢れとかそんな感じゃないか?』





……………この人マジか




私がこんなに焦るのには理由がある





寒露慈さんはあの人(五条悟)に生殺与奪の権を完全に握られているからだ




彼の体……心臓には五条さんの術式によって鎖のようなものが絡み付いている




もし何かあればすぐさま絡み付いた鎖が心臓を締め付けられ"死ぬ"




もしも、術者である五条さんが死んだ場合も彼の心臓の鎖の術は発動する




五条さんが死ぬと彼も死ぬ




そんな術式が24時間365日発動している




ここまで重い感情を寄せられながら使い走りや何かを奢る程度で済むだろうか




私は心の中で彼に合掌した

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射命丸紫(プロフ) - 雪マカロンさん» お返事がおくれて申し訳ありません!ご感想ありがとうございます、このコメントを励みにさせていただきます! (2021年1月15日 23時) (レス) id: 8cde876daf (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年1月15日 6時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:射命丸紫 | 作成日時:2021年1月13日 3時

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