深紅の君に…10

赤司53 ページ5

年が変わり鷺沼から彼女が退院したと聞いた

彼女からの連絡を待ったが…音沙汰なく

登校日を迎えた

彼女は登校するらしいがまだ連絡がない

照れてるのかもしれないな

僕から彼女を迎えに行こう

退院祝いも兼ねてランチを食べよう

豪華な食事で彼女も喜ぶだろう

鷺沼に手配を任せ彼女のクラスへ向かった

外野がうるさいが僕の目には君しか映らない

会いたかったよ？

連絡を待ってたのに…何故寄越さないんだ？

…テツヤの名前を聞くのはうんざりだ

そろそろ巣立つべきだよ？

しかし体調で連絡出来なかったのは…納得しよう

これからは連絡が欲しいんだが？

期待するよニコ

退院祝いも兼ねてランチを食べよう

もちろん2人きりでね

…ん？僕の言う事が聞けないのか？

なるほど…涼太に提案されたのか

優しい彼女の事だ

涼太を断りたくても断れないのが明白だな

勘違いするな涼太

僕の彼女の予定を勝手に組むな

僕がはっきり断った

これで僕とランチが行けるね？

…返事を待っているんだが怒

意見を言う時ははっきり伝えた方がいい

それをこれから君に教えないといけないね

昼休みに生徒会室で食事を待っていると

荷物を持った鷺沼が来た

赤「遅いぞ」

鷺「入校に手間取りました

申し訳ありません

すぐに準備をします」

赤「僕は彼女を迎えに行く」

病み上がりの彼女を1人で来させる訳にはいかない

クラスへ入ると目を疑う光景が…

大輝が僕の彼女を抱きしめていた

…何をしている？

…怒りがあるが冷静だった

まず彼女から引き離さなければ

大輝の襟元を掴み引き離した

青「！！つっ！」

言葉を発していると怒りが表に出てしまった

…がそのおかげかみんな理解したようだ

早く2人きりになりたいが消毒させて貰うよ

僕以外の男の匂いがついた君を見たくないからね

それと…大輝…次はないと思え

もちろんみんなもだ

気安く触るなんて言語道断だ

こんな場所に長居はしたくない

早く生徒会室に行こう

中に入ると完璧に用意された食事が置いてあった

彼女は驚いたのか声も出ないようだ

さあ退院祝いをしよう

机には冷えたシャンパンも用意してあった

もちろんノンアルコールだから心配いらない

食事中は会話はなかった

彼女はマナーも完璧だ

だいたい食べ終えた頃口火をきった

気に入ってくれて良かったニコ

明日からココに食事を手配しようか？

……

…返事がない…アイツと僕を比べているのか

ハァ…やはりそうか

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