深紅の君に…10

EP265 ページ16

小金「黒子義兄妹は隣に立ちなよ

ボールを持ってるだけじゃ黒子わかんないかもだから

Aちゃんに目立って貰いなよ」

土「ん？それじゃあ余計目立たなくなるんじゃないか？」

小金「あ！ヤバっ汗」

黒「一緒にボールを持って隣で写りましょう

もちろん火神君は反対隣です」

火「え！？//あ、ああ//」

撮られる準備をしていると

黒「さっき赤司君から言われました

また試合しよう今度は俺達が勝つ…と」

貴「！！うん！」

ここ数年で1番の笑顔をして写真を撮って貰った

控室から出てくると取材陣の嵐が待っていた

みんな疲れているが世間は待ってくれず

TVのオファーまでも来た

対応し終えた頃には試合後よりもぐったりした

リ「みんな…とりあえず…帰るわよ

休養したら…明日の午後にはTV出演よ」

全「うーす…」

携帯を見るとメールが1件来ていた

なんとなく…送り主は分かっていた

家に帰ると盛大に迎えられテツ君は1番風呂に促された

手持ち無沙汰になった私はメールを開いた

赤『明朝近所のストバスコートに来て欲しい』

貴『分かりました』

彼との再会がやっと…来たんだ

〜翌日〜

冬空に薄く雲が広がっているが青が映える

そんな天気だ

その景色の中に…深紅が目立つ彼が立っていた

空を見上げて

貴「お待たせ」

赤「やあニコ

忙しいのにすまない」

貴「私は忙しくないから平気

征君も時間取ってくれてありがとう」

赤「俺達は誠凛ほど忙しくないよ

午後には京都に戻るからそれまで東京観光の許可が出てね

各々好きに過ごしているよ

俺は…君に空いたくてね」

貴「征…君…泣」

　ギュッ

赤「本当に…すまなかった…」

貴「会い…たかった…よ泣」

赤「うん…知ってた

カレの好き勝手をやらせてすまなかった

だが…カレの気持ちも理解出来るんだ

だから…許してやって欲しい」

貴「…もう居なくならない？」

赤「ああ。カレにはゆっくり休んで貰うよ

A…カレも俺自身なんだ

毛嫌いしないでくれると嬉しいんだが」

貴「…うん分かった」

赤「…不器用なんだ…君を愛し過ぎて

束縛してしまう程に…

俺の態度にも腹が立っていたようだしね

けど…俺はカレを弟のように思うんだ」

貴「分かるよその気持ち」

赤「…いや君と黒子とは違う

今日は…その話をしようと思ってね

洛山への編入は望んでいないんだよね？」

貴「うん。私は誠凛で高校生活を送りたい」

大好きな征君と離れてしまうけど

誠凛から離れる選択肢はない

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