深紅の君に…9

赤司43 ページ45

まだミーティングまで時間がある

彼女と話そう

貴『もしもし』

開口一番にお祝いの言葉を伝えた

必ずあの絵が選ばれると思っていたよ

素晴らしい絵だからね

貴『征君も初戦全勝利おめでとう

プレッシャーの中試合したの大変だったね』

彼女に感づかれてしまったのは…情けない

ミーティングで絞られてくるよ

その前に君の声が聞けて良かった

彼にも伝えるんだろ？

彼はミーティングには出ないから

すぐ捕まると思う

明日も彼女が見てくれる

情けない姿は今日で終わりだ

完璧な僕を彼女に見て貰わないと

決勝トーナメント初戦は青峰が楽しみにしてた相手だった

…が試合終盤相手の闘争心は折れてしまった

青峰との実力差を痛感したのだろう

青峰は…真っ先に才能を開花した

青峰が次も出るか分からなかったが開始直前

コートに戻ってきた

さっきまでの青峰とは別人のようだ

青峰の試合に対する思いは変化し

投げやりにも見える

不安を感じるがそれよりも…彼が影響を受けている

さっき青峰と仲違いしたのが原因か

不穏な空気を纏いつつ勝ち進み決勝まできた

赤「これが最後だ

勝てば優勝…そして2連覇となる

何か言う事はあるか？」

緑「1本でも多く3Pを決める

それだけなのだよ」

青「別に何もねーよ」

紫「んー…早く終わらせてお菓子食べたい」

黄「！なんかみんなバラバラじゃないスか？！」

赤「フッ構わないさ

バラバラの個性が噛み合ってこそのチームだ

共有すべきなのはただ1つだ

そしてそれは全員出来ている筈だ

勝つぞ！」

全「おお！」

序盤は俺達のペースで点を取っていたが

　ピー！

ファウルが増えてきた

黄瀬はテクニカルまで取られた…ハァ

あの双子…なんだ？特別速い訳ではないが

間合いの取り方が妙に上手い

前半終了には青峰は4F

後半は彼が必要になる

こういう時の彼だ

機能してくれなくては困る

戻ってきた彼は少し戻っているようだった

これなら機能する

思った通り黒子のパスが通り点が入りやすくなった

青峰も監督との話したからか少しは冷静になった

さあこのまま突き進もう

試合終了のブザーが鳴り2連覇が成し遂げられた

うん…感慨深い

俺達だから勝てた

来年は最後だ…3連覇を成し遂げなければ…

試合終了後余韻に浸る時間はなく

取材やメディアが殺到した

それらに対応してたせいで帰りが遅くなり

Aから着信に気付いたのは深夜だった

お礼としばらくより忙しくなりそうだと

メールを入れといた

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