深紅の君に…9

赤司13 ページ15

赤司side

何か絵を描いてそれを見せようとしてるのだろう

どんな絵だ？…自惚れだが…俺の絵か？

それならば視線の意味に合点がいく

俺を観察して描いてくれてたかもしれない

勝手に2階で見学してたのを監督に絵を見せる事で

帳消しにして貰った

そんな所かもしれない

美術部の前に来ると中から話声が聞こえた

白「ほぉ…これは…」

貴「これが私の全力の【本物】です」

白「…素晴らしい…赤司自身だ」

！！やはり俺の絵を描いてくれてたのか

俺が絵を描いてくれと頼んだから…

俺を観察してくれてたのか

胸が熱くなった

俺を描く為に全神経を使って俺を見て

そして描き上げてくれた

素晴らしい絵に決まってる

だから監督も称賛しているのだ

彼女も監督に褒められて感極まったらしく涙声だ

！！監督は俺が居ることに気がついていたのか！？

白「気になって追いかけてきたようだな

練習は終わった

後は好きにするといい…だが体は冷やすなよ」

優しい笑みを浮かべ美術部には俺達2人だけになった

俺がここに来たの驚いているよな

紫原のように…自分の気持ちを素直に…

赤「…2人が出て行ったのが…気になって…

いや気にしないようにしたんだが…抑えきれなくて…

気付いたらジャージを握りしめて体育館を飛び出していた

…俺の絵が完成したのか？」

全力で描いてくれた俺の絵

胸が高鳴りキャンバスを覗いた

！！…本当に驚いた

絵なのに鏡を見ているようだ

練習に打ち込む俺は…こんな表情をしているのか

それを描き出すなんて…本当に君は…スゴい

生き生きしてる…か

そうだな…日常生活も退屈な時がある

それを気取られないようにしていたんだが

バスケをしている時は息がしやすい

練習は強豪だけありハードだが苦ではいんだ

思う存分バスケができ仲間と過ごす日々は楽しいからね

それが君に表現されて…嬉しいよ

気に入るに決まってるさニコ

もう飾る場所は決めている

自室に飾ろう

そうか残念だな

明日持ち帰るとしよう

まずはお礼を伝えなくてはね

彼女を強く抱き寄せた

感謝の意を込めて抱きしめた

素晴らしい絵をありがとう

彼女は警戒したのか体はガチガチだ

素晴らしい絵を貰っといて何もしないのは良くないな

何か返したいんだが…して欲しいことあるか

ん？貰ってる？今のハグか？

…また彼か

君に頼まれたからやった訳じゃないんだ

少し興味が湧いてね

可能性を感じたからアドバイスしたが

登ってこれるかは彼次第だ

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