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episode107 ページ23

戻ってきてしまった

あの体育館に




ほんの1年前まで私はここで

目の前の後輩たちとボールを追いかけていたんだ




このあとバイトだということは伝えており

1時間ほどだけだが見ることにした


もちろん、バイトまでは時間に余裕はあるが

単純にあまり長居もしたくないというのもあったから






『……っ』





みんなの成長は私の想像を超えていた

パスもシュートも連携もすべての完成度高い


すごいの一言しか出ない





「どうだ今吉、後輩たちは」





隣に立っていた監督が私に聞いてくる





『想像、いじょうです……っ』




そういうと監督はうれしそうに「だろ?」という





『全中は優勝したって聞きました

 真も兄も心なしか嬉しそうで……』





まるで、自分たちのときを責められてるような気がした

そりゃあ、母校が優勝したとなればうれしいし

ちゃんと王者としての威厳を取り戻してくれたと思ってた




「A先輩!」




いつのまにか休憩に入ってたのだろう

3年生の、つまりは去年の2年生の子が話しかけてきた








「どうでした!?」




少しテンション高めで聞いてくるその子はエース

つまり今年の珱波の女王だ




『すごくよかった、去年に比べてみんな成長してるし

 うまくなったね、香織』





香織はそういうとうれしそうにやったーと飛び上がって喜んでくれた


ああよかったと少し心の中で安心してしまった

後輩たちの私への態度は去年と何も変わらない


香織やほかの部員が話しかけてくれる姿を見て

心が少しずつ軽くなっていくような感覚



一年間、私を縛っていた何から時は慣れていくような





けど、それを当然よく思わない人も当然いるわけで









私に向けられる鋭い視線に気づけなかった

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作者名:ふうせん^0^ | 作成日時:2017年12月5日 22時

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