【天童覚】日常ロマンティック【HQ】

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*天童side




「どんな感じで違う？」


アドバイスを求める、キラキラした目もAさんは若利くんに向ける。
俺には向けられてない。


「この、メインの男が」


少し言いにくそうにそこで止める若利くん。
Aさんは構わず続きを求めている。

面白くない。
騒がしい学園なのに、俺の耳にはAさんと若利くんの声しか入らない。


「天童に似ている」

「ハァ！？」


俺は驚いて、大声を出してしまう。
Aさんの顔が、みるみるうちに赤く染まっていく。


「ちょ、若利！ な、なな、なに変なこと言ってんの！」


若利？
Aさん、若利くんのこと牛島くんって呼んでなかった？

その顔は、俺を意識したことを指摘されたからじゃないの？
若利くんとの関係のせいなの？

若利くんが首を傾げて言う。


「2人は付き合ってるんじゃないのか？」

「へ！？」

「若利くん！？」


だからこの男が天童に似たのだと思ったんだが、と続ける若利くん。
俺の顔にも熱が昇っていく。


「若利、違うの、ほんと違うから！」

「違うヨ、若利くん、ただの友達！」

「そうそう！」

「そうか、すまん」


そんなに、必死になって否定しなくたっていいじゃん。
そんなに嫌かネ。

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