84話 これでも女です ページ41
｢Aっちいいいいいいいい!!!｣
『え、涼太!?突進して来ないでってうぇい!?』
｢うぇいってなんだよ、うぇいって。お前それでも女か｣
『これでも女です!女子が本当にきゃあとか言えるのって、心に余裕がある時だけですからね笠松先輩!って言うか、涼太重い!どいて!!!』
日曜日。つまり、私が病院に行ってから次の日。
体育館に来た私は、突然襲いかかってきた金髪の巨体に反応出来ず、飛び掛ってきたのに耐えられることもなく倒れてしまった。
なんか涼太涙ぐんでない...?
えっ...なんか私したっけ!?
｢Aっち〜!!!俺〜!俺〜!!!｣
『いいから早くどいてってば!?』
｢おい黄瀬ｪ!!!お前何Aちゃんに抱きついてやがる!!!｣
『森山先輩あの助けてもらっていいですかね...』
｢おい黄瀬!お前今お(れ)と一緒に(リ)バンの(れ)んしゅうしてただろうがっ!急にどっかいくんじゃねえ!｣
なんでこの男子バスケ部のスタメンの皆さんは、私の話をちゃんと聞いてくれないんでしょうかね。
あ、小堀先輩と中村先輩はもちろん別です。
とりあえず、小堀先輩が私の上に倒れ込んでいた涼太を引っペがしてくれました。
そして未だにワンワン泣いている涼太は、本当に犬みたいだった。
『えっと...涼太どうしたの...?』
｢お、俺Aっちの肩のこと知らなくて〜!!!その事知ってめちゃくちゃ...なんかこう...もどかしい気持ちになったんス〜!!!｣
『えっ?あ、うん...なんかよくわかんないけどありがとう...?』
たったそれだけの事で、この学校唯一のモデルは、商売道具である顔を涙でぐちゃぐちゃにしたのかと思うと、呆れた気持ちと同時に嬉しいといった気持ちが心の中に現れた。
『馬鹿だな〜涼太。でもありがとう!』
泣いている涼太の頭を撫でながら、自然と笑顔になる私。
そんな私を見た涼太は、泣き止んだかと思いきや、ぼーっと私の顔を見ている。
この状況なんかあれだ...親と子供みたいな感じになってる...
と思ったのも束の間、一瞬にして涼太が私の目の前から消え去った。
｢だああ!黄瀬!いつまでそれしてるつもりだよ!1年はさっさとモップかけやがれ!!!｣
｢いってぇ!?すんませんっス〜!!!｣
なんだ、幸ちゃんが蹴り飛ばしたのか。
というか、このモデルが蹴り飛ばされるという状況に慣れてしまっている自分が怖い。
少し涼太が気の毒になった私は、先程の件で気分がいいので、帰りに何か奢ってあげようと思ったのだ。
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笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (
レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです！初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！更新お待ちしております！ (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴよ子 | 作成日時：2017年11月12日 15時
