検索窓
今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:48,469 hit

75話 その言葉は ページ31

重い足取りで家に帰る俺。
坂木たちは俺から逃げるように、早々と帰って行った。






Aの家の前に着き、家を見上げる。
いつも止まっている車が無いから、Aの両親はもう病院に向かっているんだろう...


どんな顔して、2人に会ったらいいんだろうか。




すると、俺の家から誰かが出てくる。





「...あら?幸男。おかえりなさい」


「か、母さん...」


「ほら、早く家に入りなさい?」


「うん...」




母さんは、俺を家に入れて、リビングへと向かって行く。俺もそれに着いて、ランドセルを持ったまま、ソファに座った。


冷蔵庫の中のものを確認している母さんは、俺の好きなカルピスを作って持ってきてくれた。





「幸男、こっちにおいで」





ダイニングテーブルにコップを置き、母さんはイスに座る。俺もソファにランドセルを置いて、イスに座った。
母さんはそれを見て口を開いた。




「2週間前、Aちゃんが家に来てくれたじゃない?あの時ね、全部話してくれたの」


「えっ...?」


「私のせいで幸ちゃんを怒らせちゃったって。私のせいでバスケ行けなくなっちゃってごめんなさい。って言ってたの」


「俺...別にきらってなんか...」


「幸男は、Aちゃんのことどう思ってる?嫌い?もう話したくない?それとも...」


「そんなこと思ってない!俺は...アイツのこと...」


「うん...そっか」




母さんは俺の言葉を最後まで聞くことは無かった。全部分かっているんだろう。




「その言葉の続きは、いつかAちゃんに言ってあげて。ね?」


「...うん」


「幸男の気持ちがわかったから、今日は肉じゃがにするかー!...今度は、守ってあげなさい。お母さんとの約束よ」




そう言って母さんは、小指を出てきた。
この歳にもなって...と思ったが、今日だけはと、俺も小指を出して約束をした。










次の日の放課後、坂木たちと俺を含め4人は職員室へと呼び出された。




「昨日の白川さんの話だけど、手術をすることになったらしい。退院は大体3週間後になるそうだ」


「そ、そんな...」


「それで、今日の朝、痛み止めが効いているうちに白川さんに話を聞いたんだけど」


「...」



坂木の顔がどんどん青ざめていくのが分かった。





「笠松くんや坂木さんたちと帰ろうとして階段を上っていたら、足を滑らせて落ちてしまったって言っていたんだよ」





「「「...え?」」」

76話 私の前では→←74話 ヒーロー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , 笠松幸男 , 黒バス   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです!初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新お待ちしております! (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年11月12日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。