61話 肩悪いんだよ ページ17
土曜日。
海常高校男子バスケ部は、今日も練習を頑張っています。
先日のインターハイ予選、見事勝利を収めることが出来、インターハイ本戦への出場が決まりました。
勝ったからと言って、気を抜いていい訳では無い。日々の練習を怠っては、勝てる試合も勝てなくなってしまいます。
ですが、連日の試合に練習の多さに、休みをとることが出来なかったため、今日の練習は午前中まで。
その後は体育館を完全下校まで解放しておくそうで、自由に自主練をしていいとのこと。
幸ちゃんは自主練をして帰ってくると思うから、帰りは合流出来るかな〜...?
あ、なんでそんなことを考えているかと言うと、私は今日の練習に1時間だけ出て、それから病院に向かうからです。
そろそろ休憩が入るので、ドリンクやタオル等を渡してから、抜けようと思っている。
もちろん、監督と幸ちゃんには報告済みだ。
幸ちゃんに言った時は、
「テメェ...なんで痛てぇの黙っていやがった...」と、凄い形相でアイアンクローを食らったのがいい思い出です。
まあ、幸ちゃんは私が肩痛いの一番最初に気付いてたから、さり気なくサポートしてくれていたんだけどね。
そんな所にも惚れちゃいますね!
『監督、そろそろ時間なので抜けます。最後まで出れなくてすみません』
「おお、そうか。一応事情は聞いているしな。気を付けて行って来るんだぞ」
『はい、では失礼します!』
監督に頭を下げて、幸ちゃんの所に向かう。
主将だから、抜けることを連絡しないといけないのである。
『笠松先輩、時間なので抜けます』
「おう。帰ってきたらちゃんと報告しろよ」
『わかってますよー。じゃあ失礼します』
幸ちゃんにそう言い、私は急いで部室(体育館内の更衣室)に駆け込んだ。
電車間に合うかな〜...?
〜
「あれ、Aっち着替えて出てきたっスね。帰るんスか?」
黄瀬が部室から出てきたAを見て、そう言う。
「さっきAちゃん、病院に行くとか言ってたぞ?」
「病院って...あ、肩っスか!やっぱ痛いの我慢してたんスね〜...」
「ちげーよ。肩はあってるけど、定期検査だよ」
「定期検査?え、なんでっスか?」
黄瀬は、俺を見ながらキョトンとした顔で問い掛けてくる。
あざといというか...すげぇイラつくわ...
「アイツ、元々肩悪いんだよ...」
Aが肩が痛めた原因は、全部俺のせいだ。
今でも、俺の後悔が消えることは無い。
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - シャンプーさん» 作品を読んでいただきありがとうございます!面白いと言ってもらえる展開を書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2018年1月26日 10時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 小説面白いです!初めから一気に読ませて頂きました。次の展開が楽しみです☆更新待ってます(≧ω≦) (2018年1月24日 21時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
笠松もみじ(プロフ) - 氷食症さん» 面白いと言っていただけて幸いです!更新頑張らせていただきます! (2018年1月1日 20時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
氷食症(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!更新お待ちしております! (2018年1月1日 17時) (レス) id: 4abaca475b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年11月12日 15時