もう少しそばにいさせて...taisuke... (ページ8)

今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:229,177 hit

8 ページ8

.

いきなりの行動に

何人かが止めてはくれたけど

何ひとつ気持ちは揺らがなかった

.

.

.

.

.

そう多くもない荷物を持って

会社を出た

.

.

明日への不安よりも

なぜだかほっとする自分がいる

.

きっと自分自身

この一歩を一番望んでいたのかもしれない

.

.

いきなり辞めるなんて

社会人としてのルール違反に

少し心は痛んだけれど

もう後戻りはできない

.

家へと向かう足取りは

思ったほど重くはなかった

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

電車に乗るため

定期券を探す

.

すると

急いでしまいこんでいた

先輩の名刺をみつけた

.

博美「...........」

.

.

.

冷静になって考えてみると

これから私はどうやって生きていくんだろう？

さっきまでそんな不安

これっぽっちもなかったのに

.

でもよく考えてみると

自分がしたい仕事なんて

そう簡単には決まらない

.

家賃も高いし

実家への仕送りも止めたくない

だいたい

働かないと食べていけないじゃん!!

.

改めて思い知る

私はしたい仕事を楽しんでるんじゃなくて

生きるために働いてるんだ

.

.

.

.

.

そう思った次の瞬間には

先輩へ電話していた

.