もう少しそばにいさせて...taisuke... (ページ12)

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それから連れていかれたのは

普段の私なら行かないような

とても綺麗なイタリアンのお店

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先輩と冴島さんはてきぱきと仕事をこなし

正直私は

見ているだけのお飾りだった

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それでも今までとは違う

取材の在り方なんかを学べた気がして

とても充実した時間だった

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冴島「どうだった？」

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取材を終えた冴島さんは

清清しい顔で私に尋ねた

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博美「すっごく楽しかったです!!

シェフの方がとてもリラックスして
色々お話してくださったように思います

それは冴島さんの質問の仕方だったり
雰囲気作りや一つ一つの言葉に
シェフが安心してくださったのかな…って

言い方おかしいかもしれませんが
まるで“お母さんと話しているような”

シェフの表情に
そんなものを感じました」

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あまりにも感動したもんだから

ついベラベラと喋ってしまった

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冴島さんはきょとんとした表情で私を見つめ

しばらく動かなかった

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あー…失礼なこと言っちゃったかなぁ…

と不安になっていると

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冴島「やっぱり私の目は間違いなかった!!」

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キラキラした目で顔を近づけ

また女の子のような可愛らしい顔で笑った

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冴島「また連絡させてもらうと思うけど
そのときは、正式にうちへ来てほしいって連絡だと思っててね」

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冴島さんは軽くウィンク気味にそう言うと

先輩とともに帰っていった

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