【ONEPIECE】51回目の人生はトリップ！？

十九話 ページ20

あと、【破壊に導く者】の被害についてだが、依存性の高いお薬が20年くらい前に発見されただとか、丸焦げの変死体が見つかっただとか。
そういうものも聞いたがそれは【破壊に導く者】がもたらした不幸なのだろうか。

因みにお薬に関しては結構知ってる人が多かった。なんでも、そのお薬に手を出した人は夢遊病になり血走った目で辺りをうろつくのだとか。何をしでかすか分からないし、やった本人ですら、その時の記憶は無いのだという。

おお、怖い

あと、あるおばあさんからこんな話も聞いた。
＿＿＿＿＿

正午過ぎ、路地裏の小さな店にて

レジのカウンターに腰を掛けてお茶を飲む老婆と、Aがいた。
老婆がお茶を飲むたびに、喉ぼとけが揺れるのが見えた。老婆は痩せこけ、手は少し震えている様だった。

老婆はお茶をもう一口飲むとやっと話を始めた。

「サグメ様さ」

「サグメ様ぁ？」

「ああ、そうさ、この島を作ったのは他ならぬ“アメノサグメ様”さね」

「あのねぇ、おばあちゃん、俺が知りたいのは島の創造主じゃなくて【破壊に導く者】なんだけども」

この老婆、大丈夫だろうか、まさか認知しょ＿＿＿いや、まてよ
アメノサグメは占いの力を持つ神様。ちょっと...いや、かなりの嘘つきちゃんで、天邪鬼の祖先と言われている。マテラスの孫であるニニギの天孫降臨の神話の中で高天原からの使者として遣わされたアメノワカヒコの従者として記されている女神で、占いの力を持っている神だ。

そしてアメノサグメは確か＿＿なるほどな面白くなってきやがった。

「お嬢さん」

「ん？」

「あんた、この島を救ってくれるんだろ？」

「うーん、どうだろうな。教えてくれてありがと、お茶美味かったよ。”＿＿＿＿＿”」

そう言ってAは店を出た。
店に残された老婆は、Aの言葉に驚いたようで目を丸くしていたが、直ににっこりと笑い、小さくつぶやいた。

「頼んだよ。A」
＿＿＿＿＿

こんな話も聞けた。
とりあえず、あの二人とあの場所に行こう。

「そろそろフィナーレだぜ【破壊に導く者】」

＿＿＿＿＿
＿夕暮れ時 山頂にて

「どーしたんだよ、また呼び出して！しかも、社長まで...」

「話があると言っていたが」

ダンガは少し不機嫌な様子でAに抗議した。気になるのか、社長の顔色を窺っている。
当の本人は特に気にしていない様子で煙草をふかしている。が、このあと予定でもあるのか、少し時計を気にしている様だ。

「いやぁ、申し訳ない！」

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