36. ページ37
しばらくたつと気がすんだのか、王さまと司がこちらへ戻ってくる。
ああ、石原さんがあんなにマジックで黒くなって……。面白いから助けないけれど。
「じゃあA、明日からKnightsに戻ってきてねぇ」
『へっ……? ああ、はい…………えっ』
突然のことで、思わず目を丸くする。
fineは? というよりかは、僕が今まで頑張ってライブの練習してきたのは無駄だったのか、という感情の方が強かった。
だってせっかく頑張って追いついたのに……。
『いやえっとあの、僕もうfineですし、チェスの時だって僕のせいで……』
「じゃあ、Aの分の衣装もそろえないといけないな〜☆」
「あんず先輩に頼めば作っていただけるでしょうか……?」
『僕の話聞いてます!?』
そう叫んでみても、5人は僕がもうKnightsに入ったものと決めつけて話を進めていく。
そんなKnightsの自由さに半ば呆れて見つめていると、泉さんが声をかけてくる。
「A、お兄ちゃんと一緒のグループ入らないのぉ?」
『……皆さんが、それでいいなら』
「じゃ、決まり♪」
ぱん、と手を叩いて僕の手を引いて出口へと歩いていく。光の差す方へ。
パリパリに乾いた涙の跡が、顔の皮膚を引きつらせる。
少し擦ってそれを落とすと、まっすぐに前を向く。
涙の理由は、もう無い。
−fin−
220人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Knights を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» リクエストしたものを最後まで書いてくれてありがとう!凛ちゃんが引退しちゃうのは寂しいけど戻ってくるのを待ってます!また復活したらよろしくお願いします。完結おめでとうございました!!! (2017年11月30日 16時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - あっ、誤字って騎士ちゃんのコメントか! 勘違いした、ごめん (2017年11月27日 7時) (レス) id: dc990c7092 (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - Knights を護る騎士でいたかったさん» 全然大丈夫! むしろアイデアもらっちゃってごめんな汗 えっ、誤字ってた!? どこか教えてもらっていい? (2017年11月27日 7時) (レス) id: dc990c7092 (このIDを非表示/違反報告)
Knights を護る騎士でいたかった(プロフ) - 何処かしらだすっごい誤解字ってる… (2017年11月27日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
Knights を護る騎士でいたかった(プロフ) - 完全に移すようなことはしないけど何処からしら似ちゃうかも… (2017年11月27日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:果凛 | 作成日時:2017年10月25日 16時