【あんスタ】俺の幼馴染みは腹黒王子【羽風薫】

#38 ページ38

『はいはーい、Aでーす』



〈ちょっとA、この騒ぎどうなってんのぉ？〉



俺にはアンタがいじめられるとは思えないんだけど、と相変わらず間延びした声。
まぁ、俺の地を知ってるやつらはそう言うよなァ。



……っつっても、夢ノ咲の生徒しかいねェんだが。
これはかなり厄介だよなァ。次のライブもどうするべきか。


とりあえず説明した方が早いか、と泉にこうなるまでの経緯を話す。
面倒だが、まァ仕方ねェだろ。








・







〈……バッカじゃないのぉ！！？〉


これが、俺の話を聞いた泉の第一声。大体俺の予想通りの反応。
はは、と笑った後、少しだけ相談してみることにする。もしかしたらいい案が出るかもしれねェし。




『なァ、俺たち2週間後にライブなんだけど』


〈はぁぁぁ！！？〉




バッカじゃないのぉ、とこの短時間で二回も罵倒される。かなり理不尽。




『……やっぱ、するしかねェよなァ』


「会場のオーナーには？」


『もう話を通してある』




だからこんなに悩んでんだけどなァ。




深夜の2時にまで及んだ談議は、結局「ライブの時に全てを話して、どうにかして冤罪を証明する」というものになった。

どうにかする、をどうするのかまでは時間が足りず決まらなかったが。

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