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「なに、なずにゃんがそんな顔するなんて珍しいじゃん」
そんな風に軽く笑った薫だったが、なずなの表情を見て顔を固くさせる。
「あんまり大したはなしじゃないんだが…。
A、無理してるんじゃないかな、って……」
少ししおれた様子でつぶやく。
何に無理しているのか、なんて言わずもがな、Aの「表面」で。
「…確かに、そうじゃな。ここまで人気が出ていて、さらにやっとのユニットの加入じゃ。
話題になるのも仕方ないじゃろう」
そうすれば、彼の表の性格は世間に知れ渡ることになる。
もし本性がばれたとき、ファンの数が減ればいい方、下手すれば引退なんてことにもなりかねないだろう。
「でも、だからってどうすんだよ。今更こんな人でしたなんてわけにはいかねーだろ?」
晃牙の一言に、Ra*bbtsの1年生も頷く。
「そうですよ、それにもうA先輩は夢ノ咲の中でも1、2を争うぐらいに人気なんです。
今言えば、元のファンが黙ってないと思います」
「え…っと、友也くん、だっけ。その子の言う通りだよね。
ホント、なんでこいつはこんなキャラで売り出したんだか…」
あきれたように薫がつぶやく。フニフニとAのほほをつまむ。
「これで性格が本当によかったらいいんじゃがのう」
その様子を見ていた零がため息をつく。
確かに、このように黙っていれば幼い顔立ちも相まってかなりの美青年、というよりは美少年に近いAである。
性格で損しているとしか言いようがない。
「本人は『俺の演技に騙されてるファンの奴らを見るのが最高に気持ちいいからに決まってんだろ』とか言ってたけどねえ」
薫の情報に、全員が苦笑いを零した。
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果凛(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» うん、お願いしまーす! (2017年10月24日 15時) (レス) id: 7fadf07f5e (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» 閲覧パスもボードで送った方がいいよね?(多分)このコメ見たら教えて送るから! (2017年10月24日 11時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» ちゃんと送れてたよー! ありがとう! (2017年10月24日 7時) (レス) id: 7fadf07f5e (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» ボードで一応送ったけどちゃんと送れてるかわからないからもう一回言っとくね?パスワード付の作品作ったからそっちで話せないかな? (2017年10月24日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» あっじゃあ私もだわ…← (2017年10月24日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:果凛 | 作成日時:2017年9月16日 0時