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『ごめん、待った?』
集合場所にいたのは衣更だけ。
……ったく、アイツらは俺を待たせるつもりか。
ちなみにここは外だから、俺も王子モード。
偶然ファンに見られたとかあったら大変だからなァ。
「あ、先輩たちと凛月なら先に行ってるって連絡来たんですけど…」
……なんでだ? 一緒に行けばいいものを。
多分、急な凛月の誘いといい、この扱いといい……何かあるな。
『じゃ、行こっか』
「あ、先輩。方向逆です」
・
パンパンパン!!! と、騒々しいまでの音がカラオケルームに響く。
目の前には「Happy Birthday」と書かれたフラッグ。
『こういうことかよ………』
頭にかかった紙テープを摘む。
そういえば自分で祝う事がないから忘れてたが、今日は俺の誕生日だ。
……だとしたら俺の親は、息子が誕生日だっつーのにすっぽかして海外に行ってやがんのか。
ま、仕事だしそれは仕方ねェんだけど。
「A、誕生日おめでとう〜♪」
「ほら、誕生日プレゼントだぞ……☆」
ぽん、と手に箱を置かれる。
緑色の紙で綺麗に包まれた上に、赤いリボンが括られている。クリスマスかよ。
『ありがと、開けてもいいか?』
そう聞くと頷いたので早速開けることにする。
『…………キッツ』
中から出てきたのは大きめのテディベア。
薫は「うっ……」とか言って口を抑えている。多分、俺の本性初めて見た時のこと思い出してんだろうなァ、あれトラウマになってるらしいし。
凛月はニヤニヤしてるし衣更は苦笑い、泉は後ろで口を抑えている。
コイツが口を抑えてんのは、単に笑ってるからだろ。…ったく、趣味悪ィ。
「俺だと思って大切にしてくれよ……☆」
大切にさせたいなら高3にテディベアを渡すな。このアホ沢が。
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果凛(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» うん、お願いしまーす! (2017年10月24日 15時) (レス) id: 7fadf07f5e (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» 閲覧パスもボードで送った方がいいよね?(多分)このコメ見たら教えて送るから! (2017年10月24日 11時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - Knight を護る騎士でいたかったさん» ちゃんと送れてたよー! ありがとう! (2017年10月24日 7時) (レス) id: 7fadf07f5e (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» ボードで一応送ったけどちゃんと送れてるかわからないからもう一回言っとくね?パスワード付の作品作ったからそっちで話せないかな? (2017年10月24日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
Knight を護る騎士でいたかった(プロフ) - 果凛さん» あっじゃあ私もだわ…← (2017年10月24日 0時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:果凛 | 作成日時:2017年9月16日 0時