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『おはようございます、今日もお綺麗ですね？』
「あらやだ、おばさんをからかうもんじゃないよぉ」
にっこりと購買の方へ笑いかけます。
おばさまはいつも否定されてますが、僕は綺麗だと思います。人間、年齢を偽ってまで作る顔よりも自然体が1番です。
冷蔵庫の中からグレープフルーツジュースを探して取ると、そのままレジへ行ってお会計を済ませます。こっそり、ガムをおまけしてもらえました。ありがたく頂いておきます。
……スバルくんを見つけました。
箒を持っているところから見て、校内アルバイト中でしょう。バレないようにこっそり戻った方が良さそうです。
「あっ、A！！ 待って！」
呼び止められました。これは止まるしかないでしょう。逃げれば不自然極まりないです。
『あ、あの、スバルくん……』
「金曜はごめん！！ つい、カッとなっちゃって」
スバルくんは謝る必要があったのでしょうか。
悪いのは僕の方な気がします。ここは、僕も謝っておくのが正解でしょう。
『あの、僕もすみませんでした。皆さんの気持ちをきちんと考えていなくて…』
「…じゃあ！ 死ぬのは止める？」
縋るような視線を向けてきます。
が、罪悪感で一瞬目を逸らしてしまいます。僕は死ぬのを止める気はないのです。僕は、死ぬために生まれてきたも同然です。
僕は人間が持ちうる寿命より、少し早く終わらせるだけです。
視線を逸らしたことで察してしまったのでしょうか。悲しそうな顔をします。
「…なんで、そこまでして死にたいの」
ぽつり。落とされた疑問に僕も少し考えますが、特にこれというものが思いつきません。
『僕にもよく分かりません。放課後までに答えられるよう考えておきますね』
何故か、スバルくんは少し呆気に取られたような表情を見せます。何かおかしい所があったでしょうか。
では僕は教室へ戻ります、と声をかけて方向転換して歩きだします。
『…なぜ、スバルくんも付いてくるのでしょうか』
「俺も教室戻るから☆」
カバンは、と言おうとして後ろを振り向くと、既に持っています。箒もきちんと戻されています。この短時間でどうやったのでしょう。
……それよりも、薬、ダンボール箱の中に戻したでしょうか。
今の今まで死のうとしてたなんてバレたら、怒られること必至です。
それらしい嘘を頭の中で考えながら階段を登りました。
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無名(プロフ) - 何年も前の作品みたいなのでお返事は返って来ないんだろうし伝わることもないのかもしれないとは思いつつも最高の話すぎてコメントを残したい。思わず涙出るほど感動しました。いいテンポで進んで読みやすかったです。最高の作品をありがとうございます。 (2023年1月3日 8時) (
レス) @page47 id: 04d38e0bdf (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - この話凄く好きです。感動しました！ (2018年10月16日 5時) (レス) id: e18275a362 (このIDを非表示/違反報告)
早姫(プロフ) - 感動しました〜...！こう...仲間の大切さとか､友情ってこんな感じなんですかね？もしも､男主君が転生したら今度は幸せになって欲しいです〜！感動し過ぎて､涙が止まらず親に驚かれました...(￣▽￣;) (2018年5月24日 17時) (レス) id: 37587c2084 (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - かきぴーさん» 返信が遅くなり、申し訳ありません汗 そこまで言っていただけるなんて……！ありがとうございます。目を擦ったら腫れるので、ちゃんとハンカチで押さえてくださいね。笑 (2018年3月21日 8時) (レス) id: 38593f3572 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - さっきから目を開いても前がよく見えないと思ったら瞼が腫れてるだけでした。めっちゃ号泣しました！！！隊長イケメン！！好き！！好きです！！！最後は家族の元に旅立ってしまった男主でしたが、仲間の大切さがよくわかる話でした！！ (2017年12月15日 22時) (レス) id: 41dff5bdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果凛 | 作成日時：2017年8月30日 17時
