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「…ざけんな」
『だい、』
「俺はずっとAだけだったつーの」
『ぇ…、』
気づいた時には、私の頭は大輝の胸に押し付けられていた。
言葉の意味を理解した途端赤くなる顔。
視界がじわりと歪んだ。
『まっ、て…それって、どういう』
「どーもこーも、そのままの意味だよ」
体が離れて瞳を覗き込まれる。
「俺はAが好き」
刹那、熱を持った唇が私のそれに触れる。
「…わかったか」
『ん……、』
「だーもー、泣くなよ!」
ぽろぽろとこぼれる涙を大輝の綺麗な指が掬っていく。
するりと撫でる感覚がくすぐったい。
「ツリーも見たし、もう帰ろーぜ」
『…そだね、』
私がそう言って歩きだそうとすると再び顔を覗き込まれる。
「泣き止んだか?」なんて優しい声で聞いてくるから、きゅんと胸が鳴った。
「ん」
『ん?』
「手!さみぃからあっためろ」
『ふふ、はいはい』
差し出された手に私のを重ねるときゅっと握られて。
そのまま彼のアウターのポケットに収まった。
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