14.おかえり ページ15
見せかけに特化した特級呪霊。
とはいえ、
こちらには五条悟の六眼もある。
おそらく、現場には本当に準2級呪霊がいた。
それが何らかの形で特級呪霊と入れ替わったのだろう。
帳を下ろした後で、特級呪霊は内側から生得領域を展開。
結界をギリギリまで広げ、生得内に侵入した者を領域展開『
呪力に触れるだけで記憶を具現化する並外れた術式を持ち合わせながら、なぜか炎には耐性が弱く、術式から離脱することが可能。記憶の
また、八重Aによると、
自分の身体を呪霊もろとも焼き払うつもりで術式を使ったが、なぜか傷1つなかったという。
救出に向かった五条悟・夏油傑によると、
確かに八重の呪力は底を尽いており、辺り一面を焼き払った残穢も残っていた…。
報告書の言葉を紡いだ傑くんが、眉頭を摘んで重く息を吐いた。
「初任務でなぜこんなトラブルが起きるんだ…」
「てか、なんで生きてんの?」
「呪霊が入れ替わってたとか、適当だろ」
「あはは…」
こうも高専側がやらかせば、3週間も任務を破棄した意味すらない。
未解決パズルはどれも不規則な形のピースが揃っただけで、4人の頭上を黒く悩ませていた。
「ところで、私たちは退学かな?」
「え!」
「ないだろ。運が良かったとはいえ、俺たちは本部よりも早く動いた。」
俯く私を影が覆う。
見上げれば、悟くんが縮小させたペットボトルを私の頭の上に置いた。
「3人とも任務速攻終わらせて町田で合流したって訳。感謝しろよな。」
「ラーメンよりすっ飛んだくせに」
「しっかり
いつの間にか、硝子と悟くんも仲良くなっている。
戻ってこれて良かったと心から思った。
悟くんの加減を考慮した変な真似は、照れ隠しだとすぐに分かる。
私が奢ったジュースのゴミ。なんとなく力を込めて握りしめた。
「ありがと。実際助けに来てくれなかったら死んでたし」
悟くんはニッと笑った。
「命の恩人だかんな。借りばっか作ってたらキリないぜ」
「じゃ、気晴らしにカラオケでも行くかい?」
「賛成!Aが金出せよ。昼の任務は低級モンだし、サボろーぜ。硝子も来る?」
「別にいいよ。Aは?」
「…絶対にバレないようにしてね!」
「バカ、無茶言え」
どうしようもないこの世界で、 ただ、君と青を浴びたい。
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tomishiro(プロフ) - また、本作はバトル描写が中心であり、恋愛描写は続編で明確になります。後者をご希望の方はもう少しお時間を頂きます。どうかご確認下さい。(こんなとこで話してますけど) (2022年6月20日 1時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - 八重はいつか夏油と結ばれるんですか?ってコメント頂いたんですけど、難しいところです。 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみしろ x他1人 | 作成日時:2022年6月3日 10時