1話 運命の人 ページ2
カラ松さんはおれ、松崎Aの運命の人だと信じている。というか、紛れも無い運命だと思う。
おれとカラ松さんの出会いは、カラ松さんのハンカチを拾ったことだった。
いつも橋の側で革ジャンにサングラスという格好で、かっこつけながら逆ナンされるのを待っているらしいその人のことを最初は少し変な人だな、としか思っていなかった。
やはりというかいつまでたっても逆ナンは来ることはない。
おれの在籍してる大学の女の子達が、彼に冷たい目をしているのも気がつかないようだった。
彼がため息をつき、諦めて帰ろうと踵を返したとき、革ジャンのポケットから淡い青の何かが落ちたのが見えた。
本能のままに、思わず拾うとそれがあの人の顔をプリントしたハンカチだとわかった。犬じゃないよ?
縫い付けたのか、器用だなと思いながら声をかけた。
『あの、』
「フッ…やっと来たかいカラ松ガー…る?」
『……おれ、男です』
「oh…すまない」
る?と語尾が上がったの可愛い!と思った時点で多分おれは惚れてたんだろう。何か用か?と首をかしげたところでおれは完全に落ちた。
ドキドキと高鳴る心臓の音がうるさく、震えながら俺はハンカチを差し出し、彼が受け取った瞬間その場から逃げ出したのだった。
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サトー(プロフ) - ユラさん» ありがとうございます!続編は…気が向いたらその内書くかもしれませんね (2018年2月3日 0時) (レス) id: 6beedd7056 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ - 面白かったです!番外編と言わず続編も作って欲しいです!! (2018年1月30日 22時) (レス) id: 98acb8ec1f (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - katsura27さん» 完結しました!ありがとうございました! (2017年10月7日 15時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
katsura27(プロフ) - 更新頑張って下さい!応援してます! (2017年10月7日 14時) (レス) id: 25171f0d20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サトー | 作成日時:2017年1月1日 11時