55話 ページ7
「…太輔にも《専務取締役》の肩書の意味を考えてほしいもんだな…そのうちラブ・アゲにも社員が入ってくる、その前に妙なウワサを立てられないように、社員を束ねる心づもりをしとけ…」
ノーパソの画面に視線を集中させながら、ハルカがオレに釘を刺すように言ってきた、オマエはその器じゃないって言われてるようで…
「…なんだよ、妙なウワサって」
「言っていいのか?」
相変わらず目線を画面に置いたまま、ハルカが挑むように聞いてくる
「勿体振らずに言えよっ!」
渉がオレの苛立った声に、呆れたような顔で見てくる
「…オマエがクラブで男女構わずキスしたり、関係を持ったりしてるってコトだ、バイセクシャルなのかってな」
「は…?」
オレの声に、ハルカはノーパソを閉じ、オレの顔を真っ直ぐ見てきた…
「リアル画像が無いだけマシだがな…ウワサが独り歩きしてるなら、それはそれで困ったもんだ…どうなんだ?」
「ハルカさん、太輔は…」
何も言えないオレに代わって渉が話に割って入ってきた…渉はオレの《今まで》を知ってる…でも、オレのコトで嘘をつかせることはできない…
「…バイなら悪ぃのかよ」
「…認めるということか…?」
「太輔…よせって!」
一触即発の雰囲気が漂う…冷静な渉に、少し焦ったような表情を見た…
「いいよ、渉…アンタの言うとおりだよ、オレがドッチでもいいっていうのはホント…この答えで満足かよ?」
確かに…それは事実だけど、真実ではない…
オレの真実は…あの人への想いしかない…同じ様に満たされないソレを誰かで埋めたいヤツと…繋がり合うことで、お互いが納得していたんだ…寂しいもの同士が暖めあってる…
「…最悪だな…」
「…っ」
「バイセクシャルがいいとか悪いじゃない…自分の寂しさを満たすためだけに、刹那的に誰かの気持ちを利用するなってことだ…これからは、満たされたいなら金でカタがつく相手を選べ…知らないならコッチで用意してやる…」
そう言って、またハルカはノーパソを開き、入力を始めた…
「なんだよ、ソレ…っ」
「…男なら誰にでもある欲求だ、別にソコを否定してる訳じゃない…世間に理解されない恋愛はするなと言っている…ツラいだけだ…お互いにな…」
ハルカはそう言って…少しだけ目を閉じ、見えない何かを探してるような表情をした…
387人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「藤北」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
GAYASAKURA(プロフ) - かりんさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!藤北玉、確かに!みややがいないので、玉ちゃん泣きっぱですよねwwごめーんて思いながら書いてますwwまた覗いてくださーい!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - ふじみつさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!太輔ぴぃ、イケめてますか?よかったぁぁ!ちょっとキャラ変覚悟で伴いますが、みっくんへの会いは変わらないのでww見守ってやってくださーい!コメ感謝です!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - こんばんは。レン・フレも〜〜大好きす。太ちゃんね、かっこよすぎですね。そしてやっぱり優しい。続き楽しみで仕方ありません。お正月そうそうワクワクしっぱなしです。ありがとうございます。 (2016年1月4日 1時) (レス) id: bd0b5699da (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - 太輔さんがかっこよすぎーー*\(^o^)/*裕太くんかわいそうだけど間に合って良かったヽ(;▽;)ノいつも王道の三角関係にキュンキュしてます! (2016年1月3日 21時) (レス) id: 6394949c3a (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - zinnikaさん» こんばんは!コメありがとうございます!太輔ぴぃ、走ってますよぉwwうーん…速攻藤北ぁ!になるかは…まだ検討中ですww移行になるのは必至かな…よかったら続き覗いてみてくださーい!コメ感謝でーす! (2016年1月3日 19時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2015年12月6日 12時