ボーイフレンド(借)ーレン・フレ ２

５４話 ページ6

スポンサーなるものが付いて、オレと渉の生活は一変した…

大学終わるとソッコーでラブ・アゲ事務所…行きたくなくても、ハルカのヤローが迎えと称して車で拉致しに来る…なんなんだよっ！

そしてその車の中でその日のスケと翌日の予定を言い渡されて…


授業後に遊びにいくとか、全く無くなってしまった…特に夜遊びについては、ハルカに当面は全面禁止を出されてしまって…ハルカと一緒によくわかんねーオッサンと会食ばっかさせられて、聞きたくもないソイツらの武勇伝とか、説教とか…時代は平成なんだよ！ってムカつきながら聞いてるカンジ…

つまんなすぎて仏頂面してると、ハルカに途中でトイレとかでダメ出しされるし…こんな状況で、グチも言わずに、接待とやらをソツなくこなしてる渉が、オレには不思議でならなかった…


「スポンサーが特に気にするのがイメージだ、少しでも危ういウワサが立てば、今のラブ・アゲなら即契約解除になりかねない、くれぐれも日々の言動に気を付けろよ！」

…久しぶりにオッサン接待が無いと思ったら、３人で事務的で打合せ…＆アドバイザーハルカの説教が始まる…くっそ腹立つ…

「特に異性関係…不特定多数とかもっての他だからな、不倫、略奪…それから…」

聞き流してんのか、全く表情変えない渉…対照的に心の底からウンザリ顔のオレ…

…異性関係要注意とか、なにそれ？、オレらどっかのアイドルかよっっ！

「…るっせーな…人の恋愛観に口出す権利、アンタにあんのかよ？」
「大アリだ！…ラブ・アゲは
グループサークルじゃない、もはや一企業だ、世間の常識からハズレることがあってはならない…太輔、オマエまだわかってないようだな…」

チラッとオレを見て、また手元の書類に目を通してるハルカ…その視線がバカにされてるみたいで、マジむかつく…

「は、勝手に企業にしたの、アンタらだろ、オレらそんなコト望んだことねーし、な、渉！」
「オレはいいと思うよ」
「…な…っ？」

なんだよ、渉までハルカ寄りになってんのかよ…っ

「男なら自分の力試してみたいって思うの、当然だろ…使われて終わるだけの人生なんてオレはヤダね、ラブ・アゲを通してデカイ仕事できて、何かを残せるなら、オレは《今》を賭けてみてもいいと思う」

「…渉…」

そう言ってオレを見てくる渉は…ガキの頃から一緒にバカやって来た、楽しい幼なじみではなくなっていた…

「…社長らしくなってきてくれて嬉しいよ、渉くん、頼もしいね…」

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