61話 ページ13
次の火曜日…
ボランティアの為に図書館へ行ったオレに、館長さんが声を掛けてきた…
「藤ヶ谷くん、今日ね取材入るから…」
「取材?…また広報誌かなんかすか?」
「いや、経済誌だよ」
「経済誌?」
名前を聞くと、前も取材を受けたことのある雑誌社だった…あの時はラブ・アゲ絡みで渉と二人…
「なんでまた…?」
「ボランティアを通じて、地域に貢献してる若者特集かな…北山くんと藤ヶ谷くんの絵本の読み聞かせが、ネットに上がったみたいで、市の方に取材要請があってね、コッチに連絡があったんだ…図書館の宣伝にもなるし、よろしく頼むよ!」
「…は…あ…」
…とりあえず返事はしたけど、何かを違和感を感じてしまって…
「今日、取材あるらしいな…」
「ああ、聞いた…別に取材されるようなこと、してねーけどな…」
「だよな、…まあ、図書館の宣伝も兼ねてるっぽいから、協力するしかねーよな…」
感じる胸騒ぎにも似た違和感…
その違和感が当たっていたことを、直ぐにオレは悟った。
取材に来た雑誌社の人達に混じって、ハルカの姿があった…オレと宏光に、それぞれの感情が一気に波立つのがわかる…苛立ちと困惑…
オレはハルカを睨み付けた…平然とソレを受け流すハルカ…けど、オレから宏光に視線を移したとき、ハルカの表情が切ない色を帯びたのがわかった…
「…では、今日はよろしくお願いします!」
カメラマンとインタビュー役の女の人が段取りを説明してくれる…
一通りの後、カメラのセッティングが始まった
「ちょっと来いよ…」
その時間を利用して、オレはハルカを保存用の書庫に連れていった
「なんだ?」
「てめぇ、なんのつもりだっ!…こんな取材、オマエが仕組んだんだろっ!!」
「…利用させてもらうと言ったハズだか…」
「なんの為の利用だよっ!」
「一言で言うなら、イメージアップだな…大学生でありながら、自ら起業したベンチャー企業の役員、それに地域に貢献してる姿…しかも子ども相手、これ以上無いくらい好感度は上がるだろ…スポンサーが喜ぶこと間違いないからな」
「…ウソつけ…てめぇ、宏光と会うために、オレを利用して、今日のこと仕組んだんじゃねーのかよ」
ピクッとハルカの目が反応した…
「…なにを怖がってんだ…オマエ、アイツともうそういう関係なんだろ…?、なんだ、元カレのオレに取られるかもって、不安なのか?」
「…っ、何言って…っ!」
「…選ぶのは宏光だ…わかったら、早く戻れ」
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GAYASAKURA(プロフ) - かりんさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!藤北玉、確かに!みややがいないので、玉ちゃん泣きっぱですよねwwごめーんて思いながら書いてますwwまた覗いてくださーい!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - ふじみつさん» おはようございます!いつもコメありがとうございます!太輔ぴぃ、イケめてますか?よかったぁぁ!ちょっとキャラ変覚悟で伴いますが、みっくんへの会いは変わらないのでww見守ってやってくださーい!コメ感謝です!3もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - こんばんは。レン・フレも〜〜大好きす。太ちゃんね、かっこよすぎですね。そしてやっぱり優しい。続き楽しみで仕方ありません。お正月そうそうワクワクしっぱなしです。ありがとうございます。 (2016年1月4日 1時) (レス) id: bd0b5699da (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - 太輔さんがかっこよすぎーー*\(^o^)/*裕太くんかわいそうだけど間に合って良かったヽ(;▽;)ノいつも王道の三角関係にキュンキュしてます! (2016年1月3日 21時) (レス) id: 6394949c3a (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - zinnikaさん» こんばんは!コメありがとうございます!太輔ぴぃ、走ってますよぉwwうーん…速攻藤北ぁ!になるかは…まだ検討中ですww移行になるのは必至かな…よかったら続き覗いてみてくださーい!コメ感謝でーす! (2016年1月3日 19時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2015年12月6日 12時