夜来香.3 ページ40
前奏が流れていてもガヤガヤ…と男達の話し声が消えない。心配そうに見つめても、彼女が今どのような表情でいるかさえ…その背中からは分からなかった。
前奏が終わり、歌を歌い出す…。
クルッと前に振り向いた彼女の表情は、
輝くような満面の笑みで
笑っていたーーー
李牧・カイネ・公孫龍・一同
「「「……ッッッ！！！///(美しいッ！！)」」」
天女の微笑みのように美しい、その光景に
見ている者は、時が止まり……目を奪われる。
その芸術的な美に…男達は言葉を失くし
ただただ魔法をかけられたように
Aに魅力されていた。
それは、Aなりに出来た
精一杯の復讐だった。
続いて、演奏とともに音を乗せる。
その細く伸びやかで、透き通った声に
文官達は口や手を止めて、Aを見つめた。
夜来香の花の歌ーーー
恋の香りを届けるように、
白い手が自分に向けられるだけで
皆、心奪われた……。
柔らかく、でも芯のある、
その透明なほど透き通った声は、
聞いている者たち胸にまっすぐ届き、
全ての苦しみや悲しみから、洗い流されるような
清浄な気分にさせた……。
踊り子の女たちも皆、
Aと歌声と、神々しい存在感に
頬がピンク色に染まっていた。
Aが歌いながら、横で目配せすると
自分の仕事を思い出したように
Aの周りで、
その美しさを際立たせるように舞い踊る。
第一章の歌が終わり、
二人の男たちの肩に担ぎ上げれて、
その陶器のよう白い足を、贅沢にさらしながら
観客の近くに降りてきた。
そして、第二章の歌は驚いたことに、
李牧達の故郷の趙国の言葉で
なんと歌い出したのだ……。
李牧 「ッ……！」
カイネ 「…！！(なぜ、趙国の言葉を？！)」
公孫龍 「……！」
呂不韋 「…ほほぉ…」
これには、趙国の出生の者達が大いに反応した。
宴会場にいる老若男女のすべての心を奪っても、
Aは初めから最後まで
ずっと李牧のことを見つめて、歌っていた。
それは、彼ももちろん分かっていた。
李牧 「…(A、貴女という人は…。
なぜこんなにも、心乱されるのでしょうか…。
その美しい歌声も、魅力的な表情も
全てに心奪われて、
もう貴女から目が離せません…)」
微笑んで、歌がおわり
お辞儀したAに対して
皆興奮した様子で
割れんばかりの拍手を彼女に贈った。
その音が鳴り止まぬことは
なかったーーーーー
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ナタデココ(プロフ) - キングダム夢小説でこんなにいい小説に出会えるとは思いませんでした🥺♡お気に入り作者にも登録しようかと思ってます😌❤︎本当に宜しかったら、王騎様救済ルート、作って貰えませんか？ (10月4日 22時) (
レス) @page22 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - ちさとさん» リクエストありがとございます！外伝の方で書いてみますね。いつかパパシリーズも書きたいと思ってます！ (2020年9月2日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - 本編と関係なく政や信と結ばれるお話ぜひお願いします！！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月1日 16時
