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第31話【私は、これしか言えない】 ページ33

私は魔法少女服に変身して、仁美を追いかけながらもビルの中に入った。

仁美「……あら？」


仁美「あなたも、これから楽しい楽しい事を始めましょう！ステキなステキなトコロへ…！」

…完全に、魔女の餌食ね。


……バケツと、タンク…？

……あれって！
まずい、早く止めなきゃ…ッ！

流石に私の武器は鎌と銃。
壊す物は駄目！だから！

私は危険物の入ったバケツをビルから投げ捨てた。

バケツを投げ捨てたからか、魔女に操られてる人間の視線が凄い。

だけど、これで！


…………？

魔女の結界の中…？
そんな、いつの間に…？

〜ハコの魔女 結界内〜

早く魔女を探して──。


───？

テレ…ビ……？

私と、朱雀…？

テレビの映像には、懐かしいのが流れていた。


A『……ねぇ、インキュベーター…。』


キュゥべえ『……。』


A『お願い……するね。』


キュゥべえ『……やっと、そのつもりになったかい。』


キュゥべえ『──それで、君の願いは…。』


A『朱雀の怪我を…治して…。』


朱雀『ッ！ やめ──。』


キュゥべえ『そんな事で良いのかい？他にあるだろう？』


A『…変えない。』


キュゥべえ『わかったよ、それじゃあ──。』


キュゥべえ『── “ 契 約 成 立 だ ” ──』


A『──Death bullet。』


Blut【閼ｱ鐚襾錏痾堊━━！】


朱雀『……。』


A『さようなら、そして──、』



………… ご め ん な さ い ……。



後悔は、無いんだ…！
だって…！友達を護った……！
それは自分がしたかったことだ…!!
なのに、何で後悔をしてるんだ……！

≪約束を破ったから…≫

確かに破った！
だけど！命と約束だから！
命があれば、約束なんていくらでも出来るから！

≪朱雀の願った事でもあったのに…？≫


それは…。


≪結局、本当は只の自己満足でしか無い、朱雀が願った事じゃない、じゃあ君は、誰の願いを叶えたんだ？それは自分だろう？≫

≪只の自己満足で、縁を切った≫


……。

そう、只の自己満足だ…。

只の自己満足で、約束を破った。

あの日々を、壊した。

自分の手で。


──ごめんなさい。

ごめんなさい…ごめんなさい、ごめんなさい…！


ごめんなさい……！


私は、これしか言えない…。

第32話【やっと、わかった】→←第30話【ハコの魔女】

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