54時限目 ページ12
｢えー今日は雨で校庭が使えないので、えー男女合同になりました。えーそれでは各自準備体操をして、えーバレーボールを取りに行って練習をしてください｣
｢えー｣がやたら多い先生はそう言うと、出席簿をつけ始める。そして私達は話をしながら準備体操をし、ボールを取って５人で輪になって練習をした。それから約10分後、練習が終わって試合が始まる。
｢サーブ誰かやりたい人いる〜？｣
｢あっ、はいはーい！私やりまーす！｣
｢桃ちゃんっ、任せたよ！｣
相手チームのリーダーとじゃんけんをして勝った私が４人にそう聞くと、半袖短ズボン姿で２つ結びにしている桃ちゃんが元気よく手をあげる。そして文乃ちゃんにそう言われた桃ちゃんは｢まっかせて〜!!｣と言って鼻息を荒くし、線の外側に立ってボールを高く上げて思いきりボールを打った。
｢おぅりゃぁー!!｣
それから何度かボールは自分のチームと相手のチームを行き来し、後ろの方で構えている私の所にはあまり飛んでこなくて、私は隣のコートでやっている男子――修哉･伸太郎くん･黒羽くん･響也くん達の試合に目を向けていた。
｢しんたろくん！｣
｢おぅっ、響也！｣
｢ん、……それっ!!｣
｢やったな、響也すげぇぞ！｣
｢４人とも〜、ファイトだよ〜！｣
修哉達は声を掛け合いながらバレーをし、アタックが決まると黒羽くんは響也くんとハイタッチをして、身体が弱くて見学している遥くんはそう言って手を振っている。
｢かっこいーなぁ〜……｣
笑顔で伸太郎くんと肩を組んで話をしている修哉を見つめながら、私はそう呟く。そしてふいに修哉が私の方に目を向けた。すると私を見た修哉は、あっと口を開いて手をひらひらと振ってきた。
修哉と目が合った私は、満面の笑みで修哉に手を振る。
｢Aちゃん、ボールいったよー!!｣
｢えっ？ わ――｣
修哉に手を振っていた私が自分のコートに目を向けると、ボールが私めがけて飛んできていた。慌てて私は腕を構えるが腕に当たらず、ボールは私の顔面に突っ込んだ。
しかもアタックをされていたらしく、とても痛い。
｢いったぁ……｣
｢あわわわ！ Aちゃん大丈夫!?｣
私は思わず、よろめいて尻餅をついてしまう。そんな私を見た文乃ちゃん達は、私の周りに集まってくる。
｢って、A鼻血出てるわよ!? せんせー……って、いないし!!｣
｢あ、先生ならさっきトイレに行くって私に伝えて出ていったよ｣
｢何で肝心な時にいないのよ……って、あれ？｣
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ユウ - 調べてみたら「三酸化炭素」ありました！(笑笑) (2017年6月2日 20時) (
レス) id: 639c4828cc (このIDを非表示/違反報告)
マヤ - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます♪ (2017年2月22日 20時) (レス) id: b076dcfe40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨ノ宮心音 | 作成日時：2017年2月22日 8時
