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8時限目 ページ8

「あのー、……Aちゃん?」

「へ? あっ、ごめっ……!!」

名前を呼ばれて我に返ると、鹿野くんは微苦笑を浮かべてパチパチとまばたきをしながら、約頭1つ分の身長差のある私を首を傾げながら見つめていた。
私はそう言って、慌てて身体を離す。

「いや、大丈夫だけど……そっちこそ大丈夫だった?」

「? 何が?」

「さっき車が通る時に水溜まりがあって、Aちゃんにかかりそうだったから僕の方に引き寄せたんだけど……濡れてない?」

「う、うんっ、大丈夫! ありがと、鹿野くん」

車、通ったんだ……鹿野くんの事で頭の中がいっぱいで周りが見えてなかったから分からなかった……優しいな。
そしてそう言って私がニコリと笑みを浮かべると、鹿野くんは目を見開いて少しだけ頬を桃色に染め、私から目を逸らして頬を指で軽くぽりぽりと掻きながらこう言った。

「……べっ、別に? 男として当然の事をしただけだしっ……」

「……あれ? もしかして鹿野くん、照れてるの?」

「てっ、照れてなんかないからっ……!! ほらっ、着いたよ僕の家!」

鹿野くんは顔を背けた後、私の左側にある家を指差した。その家の玄関に貼られているネームプレートには、英語で「KANO」と書かれている。
い、意外と大きい家だなぁ……そう思いながら二階建ての家を眺めていると、鹿野くんは玄関のドアを開けて私に「さ、入って入って♪」と言う。私はペコリと軽くお辞儀をし、家の中に入った。

「あぁもしもし、僕だけど今どこにいるー? ……うん、了解ー」

携帯を取り出して誰かと話し始めたかと思うとすぐに会話が終わり、鹿野くんは携帯を青チェックのズボンのポケットにしまって私の方を向く。

「やっぱりこの部屋にいるって! んじゃ、入るよー!」

鹿野くんはそう言うと、木製のベージュ色のドアについているドアノブをまわす。そしてその部屋の奥にある白黒チェックのベッドに腰かけている人を見た瞬間、私は思わず目を疑った。

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設定タグ:カゲプロ , カノ , 学校   
作品ジャンル:アニメ
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スイ - カノかっこいい!!面白いです!!すっごく!!頑張って下さい!!!! (2016年12月5日 8時) (レス) id: 77c9f3f671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨ノ宮心音 | 作成日時:2016年11月19日 20時

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