No.13 好き ページ13
「……こうなるとは思っていたが…」
使用人は労働時間が終わるとさっさと寮へと帰ってしまった。
今はリビングにAと二人だ。
さっきまで大騒ぎだったリビングもこうなると静かなもので。
「良いんです、これで。」
Aは少し言いづらそうにしながらもはにかむように微笑んだ。
少し照れくさそうに頬をかき、
何かを俺に手渡した。
「誕生日おめでとうございます、景吾さん。」
渡されたのは包装紙につつまれたテニスラケット。
重さや大きさが普段使っている物と似ている。
それは包装紙越しにでも分かる物だ。
「景吾さん、色々なプレゼントをもらうと思いますから…被らないように、と。」
あぁ、こいつはきっと。
俺の持ちやすい重さを知っている
俺の使いやすい大きさを知っている
おれの一番喜ぶ物を
知っている。
「………ほらよ」
そう言って俺が渡したものは小さな箱。
「これ……もしかしてプレゼントですかっ?!」
Aがパァっと顔を明るくさせる。
あぁ、そういえば 俺がこいつに何かを送ったのは始めてか。
探している途中に見つけた衝動買いみたいなもんだが
でも―――――――――――…
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月夜見(プロフ) - かふぇ・お-れ*さん» ありがとうございます! (2014年10月24日 22時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - 葉一さん» (σ`・ω・)σYo!! (2014年10月24日 22時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - みおさん» 返信遅れました(^_^;) ありがとうございます! (2014年10月24日 22時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
かふぇ・お-れ*(プロフ) - おもしろかった(*´艸`) (2014年10月6日 22時) (レス) id: 9087d5cd3a (このIDを非表示/違反報告)
葉一(プロフ) - 月夜見さん» 壁| 、ン、)ノ ョゥ! (2014年10月5日 16時) (レス) id: c84ea853a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月夜見 | 作成日時:2014年10月4日 2時