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239話*どうして* ページ49

鳳「ッ……終わり……ですか……」

鳳の顔には生気が無い。

青白い唇から吐息のように漏れ出す言葉。

僕が頷くと鳳は安心したように軽く目を閉じた。


鳳「ありがとうございました」

鳳の悲しそうな嬉しそうな表情。

どうしてそんな表情をするのかは僕には見当もつかない。

だけど


A「ごめん」

その言葉だけが出てきてしまう。

試合をやっている途中には何も思わなかった。

でも今は

試合が終わってしまうとただ罪悪感だけが残ってしまった。


どうしてだろう。



鳳「いえ……俺は、大丈夫、です……」

途切れ途切れに聞こえるその声。

息を整えながらも安心させるように微笑まれる。

そんなに優しい言葉をかけるから罪悪感が余計に強くなるんだよ。



A「取りあえず保健室連れて行くから……立てるか?」


僕はそう言いながらも鳳の上半身を起こす。

鳳の身長が身長だけに流石におぶって行くのは無理があるだろう。

肩を貸すぐらいなら出来るが……


そう思っていると鳳は僕の肩を借りながらだがゆっくりと立ち上がった。


鳳「大丈夫です。肩……お借りできますか?」


呼吸は少し安定したようでもう聞こえにくい途切れ途切れの声ではなくなった。


そして鳳も恨んでいる相手とは思えないぐらいに爽やかに接してくる。

どうしてだろう。


どうして、憎い相手にそんな真似が出来るのだろう。

どうして、試合後に微笑む事が出来るのだろう。





丸井「俺も肩貸すぜ!!」


僕の考えを封じ込めるような丸井の声。

丸井は返事も聞かずに鳳の反対側を支える。

丸井は身長もそれなりに高いから僕よりは支えになるだろう。




こういう時に自分の身長の低さが恨めしい。






―――――
☆俺は敵だよってか試合しようよの人☆
・越前

☆味方というか傍観者というか☆
・芥川・柳生・丸井・切原

☆どっちなのかよく分からない人☆
・菊丸

☆今アウトになった人☆
・鳳
―――――

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月夜見(プロフ) - さっこさん» 分かります(キリ← 真田=wwww 的な雰囲気ですね(笑) (2015年5月10日 15時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 月夜見さん» 話に困ったときに名前を出すと会話が広がる(( (2015年4月22日 22時) (レス) id: a7371a86a7 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - ゆーまさん» いえいえ、お気に入りにして頂きありがとうございます。そしてそのように言って頂けなければ違反だと言うこともわからない作者様もいらっしゃると思いますので謝ることはないと思いますよ。ありがとうございました。 (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - さっこさん» 確かになりますね(笑) おかげでネタには困らない(( (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーま - 奏さん» あ、いえ。私もなんか荒らしてしまって申し訳ないです…つい、お気に入りの小説でしたもんでつい本気になっちゃって…;;冷静に考えれば一人に対して言ってませんね。すみません;; (2015年4月5日 3時) (レス) id: 21e24847c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月夜見 | 作成日時:2014年4月12日 2時

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