THE WOMAN OF S. R. I. SS (ページ8)

今日:12 hit、昨日:7 hit、合計:7,053 hit

１ページ8

「土門さん、どういうことですか？」

捜査本部で待機している土門に、珍しく蒲原が食って掛かってきた。

「いきなりなんだ？」

形式的にそう問いかけた土門だが、彼の言いたいことはだいたいわかっているようだ。

「どうして橋口とAちゃんを潜入捜査に同行させてるんですか？」

「そのことか。人手が足りないから仕方なく、だ。」

「橋口は仕方ないにしても、Aちゃんは部外者ですよ？何かあったらどうするんですか？」

「俺もそう思ったが、柊木が自ら志願してくれたんでな。無碍にもできんだろう？」

徐々にヒートアップしてくる蒲原に土門は冷静に対応している。

「自分で？なんでそんな危険なこと…。」

「なんだ、心配か？」

動揺が色濃い蒲原の瞳を見据えて問う土門。

彼は普段は冷静な部下がここまで取り乱していることに釘を刺しておく必要があると判断した。

「当然です。」

蒲原は素直に答える。