科捜研の女＊２ (ページ32)

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「男はね、普段自立してる女性に頼られるとグッとくるもんなんだよ～☆」

呂太は樹里と向き合って彼女の両肩に自分の両手を乗せると、屈託のない笑顔でそう言った。

「橋口。おまえ、そういうことは敢えて口に出すことじゃないだろ。」

蒲原が呆れた顔でため息をつく。

あまりに無邪気な呂太の口から出た言葉は、確かに彼以外の男性だったら言い淀んでしまう。

「だって蒲原さんが口に出さないから、樹里ちゃんが不安になっちゃったんでしょ？」

その口調こそいつも通りだが、呂太の瞳の奥には怒気が潜んでいる。

「それは…そうだけど…。」

呂太の射るような視線にぐうの音も出ない蒲原。

「そういうものなんでしょうか…。」

男心はよくわからないと、樹里は首をひねった。

「でも、樹里ちゃんにもう少し信用してほしいっていうのは本当。」

「それは、護衛しやすくするため？」

蒲原の言葉に亜美がすかさず問いただす。

彼女も今回の件で腹を立てている一人だ。

これくらい突っ込んでも文句は言われないだろう。