科捜研の女＊２ (ページ15)

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「蒲原さんに本命彼女がいるって聞いて不安になっちゃったってことね。」

「まだ正式に付き合っているわけではないので、余計に悩んでるみたいでした。」

「え？あの二人まだ付き合ってないの？」

「そうなんですよ。見てるこっちがじれったいんですけどねぇ。」

早月の問いに亜美は苦笑いして答えた。

「樹里ちゃんも真面目だから、こんな状態で恋愛してる場合じゃないって思ってそうだしね。」

「これを聞いた樹里ちゃんが、具合悪くなるくらいショックを受けてしまって…午後は休んだらどうかとこちらで勝手に提案しました。」

「そう。気遣ってくれてありがとね。」

「こんなことになるなら…あのとき無理やりにでも宇佐見さんに送ってもらえばよかったです…。」

「亜美ちゃんたちのせいじゃないわよ…。」

プルルル

そのとき亜美のスマホに着信があった。

「ちょっと、すみません。」

通話できるスペースに移動する亜美。

どうやら急ぎの用件らしいことは、相手先の通知画面ですぐに理解できた。