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不思議な世界・参拾陸 ページ9

黒子side


黒子「…え…?」


青峰「ぶ、豚小屋に…!?」


ハク「…あぁ」









そう言ってハクさんは切なげに呟いた。


その顔は憂いを帯びて、とても寂しそうだった。









黄瀬「…え、待ってくださいっス。何でカイっちは此処に…?」


ハク「…カイも元々はお前達と同じように、此処に迷い込んで来たんだ。両親と共に」


桃井「じ、じゃあカイ君は…」


ハク「お前らと変わらないれっきとした人間だ。


…ただ、本当の名を忘れているな」


キセキ「「「!!」」」








信じられない。


その言葉しか頭に無かった。


だって、少しだが僕から見たカイさんは、









ぶっきらぼうだけど優しくて、兄のような、


まるで、主将みたいな人で。


しっかりしていたイメージだった。


…そのカイさんが名前を忘れるだなんて…。









緑間「…本当に、忘れているのか…!?」


ハク「あぁ。元はお前らと一緒で、名前も覚えていたし"帰りたい"とばかり言っていた。


…それがある日、めっきりと言わなくなって、名前まで忘れてしまった」


紫原「ハクちん…」


赤司「…じゃあ、カイのお父さんとお母さんは…」


ハク「…あの日、(人1)は食べるなとお前らと同じように止めたんだ。カイはそれに従った。


…だが、カイの両親は従わず、その料理を食べてしまった。だから豚になってしまったんだ」









ハクさんの言葉を聞く限り、真実なんだなと伺えた。


…自分の名前を失うのが、初めて怖くなった。

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breakcat(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2015年3月31日 23時) (レス) id: 74949acb5c (このIDを非表示/違反報告)
黄瀬犬 - 私は関東にいたので東北ほど揺れは感じませんでしたが、とても怖く、悲しい思いをしました。大人になっても自分の子供に伝えていきたいですね。 (2015年3月15日 12時) (レス) id: 6581bd284d (このIDを非表示/違反報告)
巫命(プロフ) - あの日から四年ですね。色々あったと思いますが、これからも頑張ってください。私もあの日の事は一生忘れません。 (2015年3月12日 1時) (レス) id: 9f5c4c2725 (このIDを非表示/違反報告)
さにす(プロフ) - ロリコンww (2015年3月10日 21時) (レス) id: cb1db04eb9 (このIDを非表示/違反報告)
トルフィン(プロフ) - あ、すみません。ありました (2015年3月7日 23時) (レス) id: 66c7623574 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:¢.氷室のん゜ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/memoly029/  
作成日時:2015年1月25日 15時

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