【黒バス】キセキの世代が救い出したのは…【千と千尋の神隠し】

不思議な世界・陸拾漆 ページ8

.





「血の繋がった！？」


「嘘…だって髪や目の色全然違うのに！？」


「半分だけさ。二人は異母兄妹で、それぞれ母親の髪と目を受け継いだんだよ」


「………」









それなら、納得がいくかもしれない。


カイさんは青に近い紺色の髪に透き通った緑の目。


サヨちゃんは漆黒の髪に鮮やかな赤に近いオレンジの目。


全く似てないように見えて＿＿＿二人は似ていた、かもしれない。









「じゃあ…なんで二人はこの世界に来たんスか？」


「…あんた達はカイの火傷を見たかい？」


「火傷…？」









桃井さんが首を傾げる。


まぁ、あれを見たのは僕達六人だけだったからだ。


赤司君が頷いた。









「サヨの母親は生まれてすぐ死んだ。
それを見兼ねた二人の父親はサヨの事を引き取った。カイは半分しか血が繋がってなくとも、サヨに優しく接した。
けれど…それを許さない者がいた」


「…誰なのだよ…」


「カイの母親さ。彼女は夫の愛人の子供が存在するのがとても嫌だった。だから夫のいない隙を選んでサヨに虐 待をしたんだ」


「「「っ…！？」」」


「けれどカイがいつもサヨを庇った。母親からしてみれば信じられないだろうね。愛人の娘を実の息子が守っていたんだからさ」


「二人に、そんな過去が…」


「そんなときに、異変が起きた」









銭婆婆はまた一息置いて話した。









.









.









「カイの母親が家に火を放ったんだよ」

不思議な世界・陸拾捌→←不思議な世界・陸拾陸

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す