赤「結婚しないか？」貴「…無理」…数日後…貴「やっぱり結婚して！」赤「は？」5th.【赤司征十郎】

marry me?…002. ページ2

Aside




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急いで征ちゃんの元に駆け寄った。





貴「征ちゃん！ここどこ？なんで征ちゃんも浴衣なの？」

赤「ここは、熱海」






征ちゃんは答えると、まじまじとあたしを見てきて。



なんだか恥ずかしくなって
俯いてしまう。






赤「浴衣似合ってる……」






ふわりと征ちゃんに抱きしめられた。



大好きな征ちゃんの香りが
鼻腔をくすぐる。



なんか久しぶりだなぁ…。



征ちゃんの匂いは安心する。






貴「征ちゃんも…、浴衣似合ってるよ…」






ていうか、似合いすぎ…。





そのまましばらく、
大好きな征ちゃんの香りに包まれていた。





＊





貴「……ねぇ、なんで浴衣なの？」






と、訊ねた瞬間―――ドオォンッと大きな音がして、それと同時に暗かった空が一気に明るくなった。






貴「わぁ……キレイ…。ねっ、征ちゃん！花火！すごいキレ、」






隣にいる征ちゃんの方に顔を向けると、征ちゃんはすごく優しい表情であたしを見てて…






貴「せ…、征ちゃんも花火見なよ……」






またも恥ずかしくなって俯いてしまい、花火どころじゃなくなってしまう。






貴「な、んで……花火なの？」

赤「A、花火見たがってただろ？」



貴「そうだけど、覚えててくれたの…？」

赤「Aが言ったことだったら、どんなにくだらないことでも忘れないよ？」






自分でも忘れちゃうようなことを
征ちゃんは覚えててくれた。




どんなに嬉しい言葉をもらうよりも、“征ちゃんが覚えててくれた”ってことが、すごく嬉しかった。




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