第5話 ページ6
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カカシside
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・・・時は少々遡る
家に着いてすぐに身につけていた何もかもを洗濯機の中にぶち込み、シャワーの蛇口を勢いよくひねった
最初のうちは冷たい水が体に当たり、さっきあった出来事を鮮明に思い出させる。
徐々に暖かくなる水の温度に俺の脳は反応できないでいた
本当は無事に帰って来れたAを優しく抱きしめてあげたかった。あんな顔させたくなかった。
どんどん自己嫌悪の渦に巻き込まれていく
このシャワーの水とともにさっきの出来事を流してはくれないかと思い、しばらくうちひしがれていた
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Aを送り出してしばらくした頃だった
カカシ「お呼びでしょうか、ダンゾウ様」
ダンゾウ「呼び出したのは他でもない、少し噂を耳にしてなぁ……」
顔を下げ、ダンゾウ様の顔は見えないが、おそらくいい噂ではない
ダンゾウ「お主、うちはAと恋人関係だと聞いたが本当か?」
カカシ「い、いえ、そのような関係ではないですが昔からの長い付き合いではあります。」
嘘ではなかった。昔から人懐っこいAの性格上、周りの人からそういった目で見られることも少なくない。
それに俺もAも心のどこかで両想いだということはわかっていた
ダンゾウ「そうか……ではそのような噂を立てるような言動・行動を慎め。
お主も知ってる通り、うちは一族のほとんどはお前の写輪眼のことを良いとは思っておらぬ。」
カカシ「承知しております……」
ダンゾウ様のいう通りだった。俺の写輪眼はあまりうちはの者達にいいように思われていない。
リンに移植してもらい、里に帰るとすぐ噂は広まり、写輪眼を返せと取り立てられたこともあった。しかし、そのうちはの人達をなだめてくれたのは紛れもないAのおかげだった
ダンゾウ「そんな輩はうちは一族の中で1番大切にされているAの側にいれないことは分かっておるな。
イタチから聞いたが、フガクはAをうちはシスイと婚約させると言っておるそうじゃぞ」
カカシ「っ!!!」
どこかに納得してしまった自分がいた
カカシ「そのような噂を立ててしまい申し訳ございませんでした。以後、うちはAとの接触はなくします。」
ダンゾウ「それでよい、行け。」
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今の俺にお前のそばにいる資格はない……
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かな(プロフ) - とても好きな世界線です…‼︎応援しています! (2022年4月14日 7時) (レス) @page4 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツ | 作成日時:2020年10月16日 18時