第14話 ページ16
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Aside
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あれからカカシと別れ、1人うちはの集落の入り口に立っていた
空はオレンジ色に染まり、人通りも少ない
もうすぐ帰ってくると思うけど……
とりあえず夢の犯人である人に接触してかける言葉を探しているが、見当もつかない
本当に犯人が考えていることなのか、ただの私の妄想か
頭をぐるぐると回転させていると、昼のラーメンから何も入っていないお腹が大きな音を立てて辺りに響き渡った
すると不意に現れた影に顔を上げた
イタチ「Aさん、こんばんは。大きな音ですね、誰かを待っているんですか?」
『ああ、うん……』
そこには弟のように可愛がっているイタチがいた
最近入った暗部の服を着て、幼いながらに凛々しい姿に似合っている
「浮かない顔をしてますが、カカシさんに前内緒で教えたこと自分でバラしちゃったんですか?」
『なっ……!なんで知ってるの??』
「Aさんのことだから、カカシさんに関することかなって」
優しく微笑むイタチの姿に、あんなこと出来るわけないと思わせる力があった
何もかも見透かしてくるイタチのことだから、きっとこのもやもやした気持ちなんてすぐにバレる
それに、私もイタチのことをよく知ってる
ここでストレートに聞いてもきっと何も教えてくれない。1人で抱え込んでいる気がした
実はここで待つ前にイタチと歳が近くて仲のいいシスイにも少しイタチについて探りを入れたが、お茶を濁すばかりで何も教えてくれなかった
だから手を遅れになる前に、私にできることを
そう思うようになったのはたぶんお兄ちゃんのせい
『イタチ、何か企んでるんでしょ』
「何も企んでませんよ、それにねぇさんには関係ない」
『ねえ、教えて!私力になりたいの』
イタチの腕を掴む手が汗ばむ
「Aさんには今までたくさんお世話になってきた、それで十分です」
そう言って私の手を振り払い、イタチは暗闇に消えてしまった
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かな(プロフ) - とても好きな世界線です…‼︎応援しています! (2022年4月14日 7時) (レス) @page4 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツ | 作成日時:2020年10月16日 18時