時の探偵は怪盗キッドの・・・・恋人でした！？（名探偵コナン）☆月宙早苗★と♪雪夜さん♪

第9話その凶刃に血の花を、2[貴女side](ver.雪夜) ページ12

A「〜♪」

歌を口ずさみながら空を見上げていると、
入口のドアが軋む音がした。

???「……」

ゆっくりとその扉が開き、
現れたのはナイフを持った女が一人。

A「…」

女「…」

互いに一歩も動かず
しばし無言の睨みあいが続いて

キーンコーンカーンコーン♪♪

と場違いなチャイムが
開戦の合図の如く響き渡った。

その瞬間、屋上から
逃げ出そうとした女の背中に駆け寄ると

A「……っ!!」

"えー、さっきのチャイムは…"

という校長の放送を聞きながら
勢いよく躍りかかった。

ナイフを振り回そうとする
女の左腕を右手で掴んで正面に回り込み、
素早く足を払うと体勢を崩した女が
屋上の地面に叩きつけられる。

女「…くはっ!!」

仰向けに倒れた女の大腿部に腰をおろして
暴れようとする足を押さえ込む。
ナイフを持つ左手もしっかりと
封じられている。

私の勝ちだ、
そう思った時

女の左手に力が入り

"ぱしゅん"

A「…え……?」

そんな気の抜けるような音と共に

A「…っ!!!?」

右の上腕部に激痛がはしる。

力の抜けていくその手で
抵抗する女を必死に押さえ込みながら
そこを見れば、
私の血に濡れてテラテラと光る
銀色の刃があった。

女の手には柄だけになったナイフ
そこには太いバネが顔を出している。
女の親指はそのバネを動かして刃を発射させる
スイッチを押したまま止まっていた。

A「射出式…だったなんて」

誤算も良いところだ。

それでも今できる事をしようと
必死に押さえ込み続ける。
時をおう毎に傷口から流れる血が全身から
熱と力を奪っていく。

もう押さえきれない…!!

A「…油断大敵…か……」

そう、自嘲しつつ呟いた時

バンッ

と屋上のドアが荒々しくこじ開けられ

快斗「Aっ!!!」

現れたのは、この高校で初めての友達

A「…っ」

快斗…

その姿を見た途端に力が抜けて
女に撥ね飛ばされる。

しかし、
ここからは速かった。

快斗が女をそこまでしなくても…
と言いたくなるほど蹴り倒してくれたのだ。

快斗「大丈夫か、A」

A「ありがと。大丈夫だよ。
…春雨くんが来てくれるから…ね」

かっこよかったよ、快斗

春雨くんがちゃんと逮捕してくれるし
この怪我だって時魔法を使えば大丈夫。

快斗「…そうかよ。」

なのに、
快斗の表情はすねた子供みたいだった。

ー☆ー
大幅に遅れた&gdgdになって
申し訳ありません。
次こそは早苗さんのターンです。
お楽しみに☆←

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